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前ページ次ページベルセルク・ゼロ それは昔、幼いころに母が語ってくれた御伽噺。 夜の闇が怖いと泣き喚く私に、母が優しい声で歌い上げた英雄譚。 数多の夜を彷徨い、いくつもの血の海を掻き分け、神々(あるいは、悪魔)に抗い続けた一人の剣士の物語。 勝てるはずのない戦いを、それでも文字通り身を削りながら続けた男のあまりにも雄々しく、猛々しい物語。 「けんしさんは、どうしてそんなたたかいをつづけたの?」 口をつく当然の疑問。 涼しい夏の夜。天窓が開いている。窓から差し込む月光が母の美しい髪を蒼く照らしている。 「そうねえ…どうしてかしらねえ……」 幼い私の問いかけを、母はいつもそうやって微笑みながらはぐらかしていた。 「わたしだったら、そんなたたかいもうやめちゃうけどなあ…」 「そうね、私もやめちゃうかな。きっと、剣士さんにはやめられない理由があったんでしょうね」 理由。どうしてその剣士は神々などというどう足掻いても勝ちようが無い『絶対者』を相手にして、それでも剣を振り続けたのか。 振り続けることが出来たのか。 幼い私には見当もつかなかった。 今は―――少しわかるような気がする。 気づけば、夜に対する得体の知れない畏れはおさまっていた。 母が語る剣士の壮絶な生き様は、幼い私に闇と闘う勇気をくれた。 「わたしもけんしさんみたいにつよくなる!」 それが幼い私の口癖だった。 母はそんな私を見て「あらあら」と笑ってくれていたように思う。 今夜もまた母は歌う。猛々しく、雄々しい一人の剣士の物語を。 歌いだしはいつも一緒だった。 それは、剣と言うにはあまりに大きすぎた 大きく、分厚く、重く、そして大雑把過ぎた ―――それはまさに鉄塊だった チュンチュンチュン――― 朝の光が飾り気の無い部屋を照らしている。 蒼い髪を震わせ、タバサはゆっくりと目を開けた。 ―――ずいぶんと懐かしい夢を見た。 タバサはこしこしと目を擦ると顔を洗おうとベッドを降りる。 ちゃっちゃと身支度を終えたタバサは読みかけの本を取り出すとベッドに座り、栞を挟んでいた所から読書を再開した。 今日は虚無の曜日だ。 幸いにして天気もいい。虚無の曜日に窓から差し込むぽかぽかの陽気に包まれて本を読み続ける時間は、タバサにとって至福のひと時であった。 けれども、その至福の時間はあっさりと破られる。 しっかりと鍵をかけていたはずのドアがあっさりと開き、彼女の親友であるところのキュルケが燃える赤髪をたなびかせ、飛び込んできた。 あまりにも突然。『サイレント』をかける暇もない。 怒涛の勢いで飛び込んできたキュルケはタバサの肩を掴むとガクガクと揺さぶり始めた。 「タバサ!! お願いがあるの!!」 「虚無の曜日」 短く一言だけ告げる。それは明快に拒絶の意を示していた。 「わかってる!! あなたにとって虚無の曜日がどれほど大切か!! でもね、タバサ! これは恋なの!! 恋はあらゆる物事に優先するのよ!!」 あぁ、だめだ。スイッチ入ってる。 こうなったキュルケを止めるのは不可能だ。 長い付き合いだもの。それくらいはわかる。 タバサは小さくため息をつくと読みかけの本をぱたりと閉じた。 それからキュルケから事情を聞く。 なるほど、ルイズとガッツが馬を駆ってどこかに出かけたらしい。 それで二人の後をつけるため、タバサの使い魔である風竜シルフィードの力を借りたいというのだ。 タバサが口笛を吹くとシルフィードはすぐにやってきた。 窓枠に足をかけ、シルフィードの背に飛び乗ってから、キュルケはタバサを抱きしめた。 「ありがとうタバサ!!」 「いい」 タバサは短く言って、キュルケの体を引き剥がす。 それから、キュルケの顔を指差した。 「?」 次に、自分の顔を指差す。 「友だち」 「タバサ~~!!」 感極まったキュルケはまたタバサに抱きついた。 それに――― キュルケの豊満なバストに半ば顔を埋めながら、タバサは小さく呟いた。 「私も、興味が無いわけではない」 シルフィードの翼が大きくはためき、上空へと舞い上がる。 向かう先はトリステインの城下町だ。 虚無の曜日ということで、いつも以上に活気があるトリステインの城下町を、ルイズとガッツは並んで歩いていた。 二人がここまで来るのに使った馬は町の門のそばにある駅に預けてある。 ルイズはちょっと感心したような目でガッツを見上げていた。 「随分と馬の扱いが達者なのね」 「昔とった杵柄ってやつだな」 露店が立ち並び、商人が声を張り上げるブルドンネ街。 今歩いているこの道がトリステインで一番大きな通りだとルイズは解説した。 「それで、ガッツはどこに行きたいの?」 今回、トリステイン城下町に行くことを提案したのはガッツだった。 ルイズはその提案を受け入れ、ガッツを街まで案内した次第である。 いや、使い魔の言うことをホイホイ聞いちゃうメイジってのもどうなのよ? などと「むむっ」と感じるところはあったがそこはまあ我慢した。 私って何て器の大きいご主人様なのかしら、おほほ。それに私も街に用があったからガッツを案内するのはあくまでつ・い・でのことだし? 具体的にはこんな感じで我慢した。 「とりあえずそこら辺をぶらついて情報を集める。二時間後にまたこの場所に集合だな」 二人がいる場所はバッテン印の看板の下、衛士の詰め所の前だった。 「ちょ、ちょっとご主人様をほっといて勝手に動くんじゃないわよ!!」 言うが早いかその場を立ち去ろうとするガッツの背中をルイズは呼び止めた。 「おい、起きろチビ」 「むにゃ?」 ガッツは振り向かずに腰元の鞄を開ける。 寝ぼけ眼を擦りながらパックが鞄から顔を覗かせた。 「あれ? もう着いたの?」 馬を用いても学院からこの街までの移動時間はおよそ3時間。 パックは道中ガッツの鞄の中で惰眠を貪っていたのだった。 「お前はルイズについていけ。そうすりゃアイツも迷うこたあねえだろ」 「え~子守りかよぉ~~」 「聞こえてるわよッ!! 誰が迷うか!! バカにするなぁ~~!!」 むしろアンタの方が心配よ! ルイズは再び歩みだそうとしたガッツに向かって叫んだ。 ガッツはくるりと振り向き、歯をむき出しにして吠えるルイズににやりと笑いかけた。 「スリには気をつけろよ、オジョーサマ」 なんとも意地が悪い笑みだった。 「つ、使い魔の分際でぇえぇええ~~!!!!」 顔を真っ赤にして震えるルイズの肩をぽんぽんと、パックは生暖かい笑みを浮かべつつ叩いた。 「まったく、あんた達は使い魔としての心構えってのがなっちゃいないわ!!」 「そりゃ申し訳ないことしたぜせにょ~る~」 「そういうところがなってないって言ってんのよ!」 パックを肩に乗せて、ルイズは頬を膨らませながら歩いていた。 パックのおちょくりにもルイズは律儀に反応するので、この二人は活気あるブルドンネ街の中でも際立って騒がしい。 「それで、ルイズはどこに向かってんの?」 ルイズは通りを散策する様子でもなく、何か目的を持ってまっすぐ歩いているように見える。 「服の仕立て屋よ」 「何しに?」 「………」 今度の問いには答えなかった。 代わりに、頬が少し赤くなった。 やがて仕立て屋の看板が見つかり、ルイズは店の戸を開けた。 「いらっしゃい」 店内に店の主人の声が響く。主人は意外に若かった。 見た目から判断するに、もしかするとまだ30歳にも届いていないかもしれない。 「洋服を仕立ててほしいんだけど」 店内をきょろきょろ見回しながら、ルイズはカウンターに歩み寄った。 「おう、お目が高いなお嬢ちゃん。ここはどこよりも安く、速く、最高の品質で仕立てる、トリステイン最高の仕立て屋さ。王族にも何人かここで服を仕立てていく奴がいるぜ」 ルイズはむっとすると首元を指差し、紐タイ留めをコツコツと叩く。 紐タイ留めに描かれた五芒星を見て、店主はようやくルイズの身分を理解した。 「ありゃ、お嬢ちゃん貴族だったのか。そりゃ失礼したな。おぉ、よく見りゃ使い魔も連れてるじゃねーか」 物珍しそうに店内を飛び回るパックを指差して店主は言った。 ルイズは店主に杖をつきつける。 「ちょっと貴族に対する口のきき方がなっちゃいないんじゃないかしら?」 「ああ、悪い悪い。どうにも敬語ってのが苦手でね。代わりに最高のモンを仕立てるからよ、勘弁してくんねえか…ゴホン、もらえないですか?」 ルイズの全身から怒りのオーラが立ち昇っているのを感じた店主は慌てて口調を改めた。 「フン…まあいいわ」 不遜な平民に対しては自身の使い魔のせいである程度耐性はついている。 ルイズはふんっ、と息をつくと杖を引いた。 「それで、どんな服を仕立てるんだ…ですか?」 「そうね…生地は黒で……」 ルイズは店主から渡された紙とペンで服の図案を引いていく。 店主はその様を手にあごをつきながら眺めていた。 「随分と簡素だな。飾り付けは何もいらないのか?」 「ちゃんと敬語を使いなさいよアンタ。次言ったら承知しないからね」 「あー、申し訳ありませんでした。飾り付けは何もいらないのでございますかオジョーサマ」 「飾りなんてつけても邪魔になるだけだろうし…何もいらないわ」 紙に描かれていたのは、本当にただの『真っ黒なシャツ』だった。 服飾はおろか、まったく何のデザインもなされていない黒無地だ。 これでは貴族が身に着けるにはあまりにも…である。 そこらの平民でももう少し着飾るものだ。 そこで店主は一番大事なことが書かれていないことに気づいた。 「サイズは?」 「えっ?」 ルイズは面食らった顔で店主を見つめる。 店主は呆れたように続けた。 「いや、サイズがわからなきゃあこっちも仕立てようがないでしょ。あぁ、待てよ…そうか、もしかして」 店主はにやにやしながらルイズを見る。 「プレゼントかい? お嬢ちゃん」 ぼっ!とルイズの顔が赤く染まる。 ルイズはぶんぶんと大きく首を横に振った。 「ち、違ッ!! 何言ってんのよ!! これはそんなんじゃなくて……そう! ご褒美!! 主人に尽くした下僕をねぎらうご褒美なんだから!!」 ルイズは顔を真っ赤にしたままマシンガンのように店主の言葉を否定する。 しかし、それは逆に店主の言葉が的を射ていることを滑稽なほど示していて。 あんまりにもそのルイズの様子がおかしくて、微笑ましくて。 店主は笑った。 「な~るほど。彼氏へのサプライズプレゼントってわけか。だったらサイズくらいわかるだろう? ほれ、抱かれた時の感触でも思い出してさ……」 店主はそれ以上言葉を続けることが出来なかった。 何故って? そりゃあ、店が爆発したからだ。 ガッツは自分の世界に帰還するための情報を少しでも手に入れようと、道行く人々や露天商に聞き込みを行っていた。 しかし、誰に声をかけても有用な情報は得られない。 この世界の地理について精通しているであろう、物資運搬を生業とする商人などにも声をかけたが結果はまったくの徒労で終わった。 「ちっ…」 思わず舌打ちが漏れる。 手がかりを探せば探すほど、帰還の困難さを実感するばかりだ。 焦りばかりが大きくなる。 ガッツは気を取り直して酒瓶が描かれた看板の店の戸を開けた。 「いらっしゃい」 薄暗い店内に主人の声が響く。 そこは酒場だった。元来こういった場所には様々な情報が集まってくるものである。 酒場の店主はグラスを磨いたまま胡乱な目をガッツに向けた。 さすがに真昼間ということで、店の中は閑散としていて、客の数はわずかに3人。 ガッツはバーカウンターに歩み寄った。 「聞きたいことがある」 「お客さん、ここは酒場ですよ。何も頼まないんなら出て行ってもらえますかね」 何も注文しないなら渡す情報は無い。と、この店主は言っていた。 (チッ…ルイズから少しでも金借りとくんだったな……) さあ、どうしたものか。ガッツは頭を悩ませた。 最悪、脅してでも情報を得たいところではあるが、それで望む情報を得られる保証はない。 そしてこの町には衛士がいた。ここでいざこざを起こすのはいささか面倒である。 (やれやれ…ルイズから金借りてまた来るか……) ガッツがため息をついてカウンターを離れようとしたその時。 たっぷりと新金貨が詰められた小袋がカウンターテーブルの上にじゃらりと音を立てて置かれた。 「彼にこの店で最上級のワインを」 妖艶な色香を纏った赤い髪の少女が、いつの間にかガッツの隣に並び立っていた。 カウンターの上に置かれた袋をしばらく唖然と見つめていた店主だったが、我を取り戻すと「かしこまりました」と奥の倉庫に消えていった。 「お前は……」 「はぁい、ダーリン」 ひらひらと手を振りながらガッツに挨拶するのは、もちろんキュルケその人だ。 その後ろにはひっそりとタバサも佇んでいる。 「お待たせしました。このワインはロマリア原産の32年もので……」 途端に饒舌になった店主にガッツは2,3質問する。 しかし、やはり有用な情報は得られなかった。ガッツは目の前に出されたワインに手をつけることなく酒場を後にした。 「あん、待ってよダーリン!」 キュルケはガッツの隣に並び、その腕に胸を押し付けるようにして絡み付く。 タバサは少し遅れて二人の後をついてきていた。もちろん、本を読みながらである。 「おい、離れろ。うっとーしい」 「あん、つれないわねえ。お酒おごってあげたじゃない」 「別に頼んじゃいねえ」 しかしキュルケはまったく離れる気配を見せない。 ガッツはやれやれとため息をついた。 「ミッドランド」 後ろを歩いていたタバサがポツリと漏らす。 「それがあなたの故郷?」 店内では本を読んでいたタバサだったが、ガッツと酒場の主人との会話はしっかりと耳に入っていた。 ガッツはこの町に来てから、とりあえずミッドランドの存在を知る者がいないかしらみつぶしに聞きまわっている。 今のところ成果は無く、この世界が『異世界』であるという実感を強めるだけになってしまっているのだが。 ガッツは振り返る。タバサの青い瞳と目が合った。 「……故郷ってわけじゃねえ。昔ちょっとヤサを借りてただけだ」 ぶっきらぼうにガッツは言い捨てる。 「故郷なんてもんはねえさ……もう、どこにもな」 ぽつりと、最後にガッツは呟いた。 それは本当に小さな呟きだったが―――タバサはその声を、しっかりと聞き取っていた。 集合場所にルイズとパックは既にいた。 二人ともなぜかボロボロになっている。 ルイズはキュルケとタバサの姿を認めると目を吊り上げた。 特にガッツの腕にしなだれかかっているキュルケに食って掛かる。 「ちょっとぉ!! 何であんたらがここにいんのよッ!!」 「たまたまよぉ。私とダーリンは赤い糸で結ばれてるんじゃない?」 「だ、だーりん!? だだ、だれが、だ、だだだだれのダーリンですってぇ!! というか! 実際何であんたらここにいんのよタバサ!!」 「後をつけた」 あっさり白状するタバサ。 「やっぱりそうじゃないのこのストーカー!!!!」 「ねえダーリン、そう思わない? きっと私たちが出会うのは運命だったのよ」 「お ん ど り ゃ あ ッ ! ! ! ! 」 パックはこれはたまらんとぎゃんぎゃん吠えるルイズから離れる。 と、ガッツの後ろで事を静観するタバサと目が合った。 「よっす!」 シュタッ! と手をあげる。 シュタッ! タバサも応えた。 「ルイズ、用は済んだのか? だったら帰るぞ」 ガッツはこれ以上ここで聞き込みを続けても得るものはないと感じていた。 学園では今もコルベールによる古文書の解読が続けられている。今のところ、頼りはそれだけだ。 「あ、ちょ、ちょっと待って!!」 「何だ? まだ終わってねえのか?」 「う、うん…あと二時間はかかるって……」 ガッツはばりばりと頭を掻いた。 「……随分と時間がかかる用事なんだな」 「ルイズが店を爆発しなければもう少し早く済んでたんだけどねえ~」 パックがやれやれというように肩をすくめた。 「店? 何のお店?」 キュルケが興味深そうにパックに尋ねる。 「ん~とね、ふくぅッ!!!」 ルイズの指がパックの喉を貫いた。 「お~ほほほ!! それはプライバシーですの!! 答えられませんわミス・ツェルプトー!!!!」 パックは泡をふきながら地面にぽとりと落ちる。 そんなパックをタバサはひょいと拾い上げた。 (さて、あと二時間か……どうすっかな) ガッツは考える。 もちろん、聞き込みは続けるつもりだが――――そういえば。 (矢や火薬の補充がきくか、調べとく必要があるな) ルイズは未だにキュルケと言い合いを続けている。 おかまいなしにガッツは声をかけた。 「ルイズ、武器屋に案内してくれ」 前ページ次ページベルセルク・ゼロ
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登録日:2022/01/28 (金) 03 05 25 更新日:2023/09/08 Fri 19 39 20NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 Amazonプライム・ビデオ DP DPの続編 LEGENDS Pokémon LEGENDS アルセウス UMA アニポケ アニメ アルセウス ギンガ団 ゴウ サトシ シンオウ地方 タケシ ヒカリ ヒスイ地方 ヒードラン ポケットモンスター 神とよばれし アルセウス ポケモン 冨岡淳広 新無印 浅田裕二 特別編 神とよばれしヒードラン 出典:ポケットモンスター 神とよばれし アルセウス、1話『サトシとゴウ!シンオウフェスにゴー!!』、2022年1月21日から配信開始。OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon ■概要 『ポケットモンスター 神とよばれし アルセウス』とは『ポケットモンスター(アニメ第7シリーズ)』の特別編。全4話。 『Amazon Prime Video』にて独占配信されており、2022年1月21日金曜に1話・2話が、1月28日金曜に3話・4話が公開された。 脚本はDP編でシリーズ構成を担当した冨岡淳広。 監督も同じくDP時代に監督をしていた浅田裕二を起用している(総監督は本編同様に冨安大貴が担当)。 本作のタイトルと3・4話の配信日から分かる様に、本作は『Pokémon LEGENDS アルセウス』の販売促進作品であるが、当該作品をアニメ化したもの……ではなく、 DPにプラチナとLEGENDSの要素を加えた実質的なDPの完全新作アニメである。 LEGENDS要素は第1話と第4話ラストぐらいしかなく、ストーリー上でヒスイ地方と関わる事も無いため、それらを期待して見ると大幅に肩透かしを食らう事になる。 新無印は全世界が舞台な関係で過去作キャラが頻繁に登場するのではあるが、あくまでメインターゲットは新無印から見始めた子供達。 なので、過去作要素はそこそこに抑え、その回だけ見ても問題ないような作りをしている。 しかし本作は違う。 DPと『超克の時空へ』を見ている事が大前提となっている。 (DPは主にギンガ団に関するエピソードだけでも十分。ただ細かいネタが多いので出来れば映画含め全て見た方が良い) 一応最低限の説明がされているが、新無印しか見ていない視聴者は完全に置いて行かれる構成になっている。 これは『Amazon Prime Video』にてアニポケが全シリーズ(映画は不定期(*1))配信されているからこそできる強気なシナリオといえるだろう。 なおTVでは過去キャラが登場しても、権利がややこしいからか過去作のBGMは一部を除き使われていないのだが、本作ではバンバン過去作のBGMが使われている。 総じて『Amazon Prime Video』での独占配信だからこそ出来るアニポケ特別編である。 ■あらすじ サトシとゴウはリサーチフェローの仕事として、ミオ図書館で行われるシンオウフェスにやって来た。 このシンオウフェスは昔のシンオウの生活や風習を再現し、体験する事が出来るというモノだ。 さらにサトシたちはヒカリとシロナと再会し、彼女らと共にフェスを満喫する。 一方でかつて解散したはずのギンガ団はヒードランをゲット。ヒードランと火の玉プレートの力で時空に穴を空けようとする。 しかしこの実験によってテンガン山のポケモンは暴走を始めてしまい、ヒードランもまた体が炎に包まれた暴走形態になってしまう。 事態を察知したアルセウスはサトシに助けを求め―― ■主な登場人物 サトシ お馴染み主人公。シンオウフェスに調査に来た。 シンオウ地方で起きる異変を知り、アルセウスからのメッセージを受け取った事で調査を開始する。 ピカチュウはポッチャマと再会するとすぐにハイタッチをしていたが……? 登場ポケモンはピカチュウ、ウオノラゴン。 ピカチュウは久しぶりに形態模写を披露。絵を見ただけで再現するとんでもない技術を発揮。 ゴウ もう一人の主人公。 タケシの事はサトシから聞いていたらしく、積極的に話しかけた。 本話は「新無印にDPキャラが出た」というより「DPにゴウが紛れ込んだ」という構成なので、アウェー感が強い。 シンオウ伝説が突然接触を図って来たため、すぐ事情を把握するサトヒカと困惑するゴウとの対比が印象的。 そりゃ伝説ポケモンなんてそう関われないので、驚くのは普通の反応であろう。 登場ポケモンはサルノリ、エースバーン、インテレオン。途中で珍しくサルノリをボールに戻している場面がある。 またこのストーリーはゴウの手持ちのエースバーンとインテレオンの絡みがある初のストーリーであり、そういった意味では貴重といえる(*2) ヒカリ DP編のヒロイン。21年12月放映の前後編から間を空けずの登場である。 シンオウフェスでは昔の衣装(『LEGENDS』のAmazon特典の『ガブリアス着物セット』)をレンタルしており、髪型も『LEGENDS』の女の子主人公と同じスタイルにしている。 登場ポケモンはポッチャマとマンムー。 ポッチャマはゴウのインテレオンがかっこいいと思ったのか、輝きの目で見ていた。そしてそのポーズを真似るポッチャマに困惑するインテレオンェ… タケシ かつての愛すべき旅仲間。服装もDP時代。登場はSM編以来。 正式にポケモンドクターとなったのか研修中なのかは不明だが、白衣姿でクロガネシティのポケモンセンターに勤めている。 (シンジがマリルリを子供に譲った場所といえばDP視聴者は思い出すはず) それに伴って、連れていたラッキーがハピナスに進化している。 サトシたちから事情を聴き、力を貸す。 登場ポケモンはハピナス、グレッグル、ハガネール。 ハピナスとグレッグルはアシスタントとして活躍しているそうで、ハガネールは相棒としてずっと手持ちに入れているということなのだろう。 シロナ お馴染みシンオウ地方のチャンピオン。 考古学者としてシンオウフェスに多くの協力をしたらしく、サトシたちの案内をノリノリでしてくれた。 彼女もまたサトシたちと同じくガブリアスセットの衣装を披露。髪型はマジコスを彷彿させるモノ。 登場ポケモンはガブリアスとロズレイド。ロズレイドは原作の手持ちでもあるが、何気に今回が初登場である。 サターン ジュピター マーズ ギンガ団の幹部たち。勿論部下のステキファッションの皆さんも健在。 彼らの目的は『新世界を作り、行方不明のアカギの元へ行く事』である。 そのためにアルセウスの一部である『火の玉プレート』にヒードランの力を合わせる事で時空に穴を空ける作戦を決行する。 なおDPではプルート以外はシンオウ警察に逮捕されており、タケシもその事に言及しているが、なぜ活動できているかは不明。 放送から12年も経っているため、普通に刑期満了で出所したんじゃないかとか言われている。 ジュンサーさんの反応から、普通に脱獄した模様。その割には大胆に行動しているが……。 なお声優も当時の人たちが担当している。 ■伝説のポケモン 出典:ポケットモンスター 神とよばれし アルセウス、1話『サトシとゴウ!シンオウフェスにゴー!!』、2022年1月21日から配信開始。OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon アルセウス 全てを創ったという幻のポケモン。 映画で人間を滅ぼそうとしたが、今は人とポケモンを見守っているとされる。 時空の歪みとヒードランの暴走を予感し、サトシたちに助けを求めた。 今回は喋る訳ではないが、TVシリーズで特に面識のないサトシたちに助けを求めた事から映画と同個体だろう。 仮に映画とは別個体であった場合でも下記の湖の三体から、DPでのギンガ団事件に対するサトシたちの活躍を伝えられたことがあったため、今回接触を図ったとも考えられる。 アグノム ユクシー エムリット CV:真堂圭(アグノム)、千本木彩花(ユクシー) 湖ではなくアルセウスが住む時空に呼び出されており、アルセウスの命令でサトシたちに接触を図る。 ヒードランの暴走を抑えるためにサトシたちに協力する。 ヒードラン CV:三宅健太 DPで出て来た3匹のヒードランではなく、描写的に『ハードマウンテン』に生息している個体。 DPでは普通のポケモンとして扱われていた不遇の子だったが、本作にて伝説の威厳を見せつける。 ……まぁ登場早々にサターンにゲットされるけども。 機械とか使われず普通に実力負けでゲットされたため、素直にサターンのいう事を聞いている。 『火の玉プレート』に自分の炎の力を放射してプレートの限界以上にまで力を高める事で時空に穴を空けていたが、 限界を超えすぎてしまい、そのエネルギーがヒードランに直撃! 『超電磁ハイパークラスバトル!』でも書かれていたが、いくら特性『貰い火』で炎を無効にできるといっても容量限界と言うものがあり、 ヒードランでもコントロール出来ないほどのエネルギーが体内に蓄えられてしまう。 これによってヒードランは我を忘れ自分のボールを溶かしてしまうほど暴走したうえに、 火の玉プレートを取り込んで数十mはあるアニメオリジナル形態になってしまった。 ■余談 1・2話配信日に放映されたテレビ本編は94話『ヘラクロスロス、恋するカイロス』であり、3・4話の配信日は95話『サラバ!さすらいのロケット団!』であった。 これらもDPキャラが再登場する本作と同じく、94話ではTVに25年ぶりにエリカが、95話では14年ぶりヤマトとコサブロウが再登場する事で大きな話題になっていた。 こうして22年1月は怒涛の過去作キャラ祭りとなったのである。そして2月以降も...!! 本作のロゴが何気に劇場版のような形になっているが、これに関しては「2021年は劇場版ポケットモンスターの新作が無かった為(*3)、その代わりではないか」という声が少なくない。 追記・修正はアルセウスに協力を求められた方がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] というか、これって2021年に劇場版ポケットモンスターが公開されなかった代わりだと思うんだけど違うかな? -- 名無しさん (2022-01-28 19 26 38) ↑言われてみれば確かに上映無かった…尺的にもちょうど良いし穴埋め説はありそうかも -- 名無しさん (2022-01-29 01 53 13) 見つけてもアカギ本人は帰りたがらない気が… -- 名無しさん (2022-01-29 10 55 33) 神々の三部作ほぼ関係なくない?どっちかって言うとアカギが消えた回の視聴が前提だと思う -- 名無しさん (2022-01-29 13 19 34) 面白かったわ。懐かしい気持ちにさせてくれた。有難い。 -- 名無しさん (2022-01-29 16 11 03) 1週間経ってないネタバレは書いちゃダメだよ -- 名無しさん (2022-02-01 12 39 38) ↑2神回と言っても過言ではない完成度だったと思います。 -- 名無しさん (2022-05-17 13 23 47) 違反コメントとそれに触れるコメントを削除しました。 -- 名無しさん (2022-06-02 19 14 19) あのポケモンのポーズのポーズの真似をするポッチャマ、ちょ~かわいい♡ -- 名無しさん (2022-06-11 15 53 41) ↑間違えました。あのポケモンのポーズの真似をするポッチャマ、ちょ~かわいい♡(「ポーズの」が1個多かった) -- 名無しさん (2022-06-11 15 57 18) エピソード項目のルールにて「元エピソード項目」のタグ付けのルールが提示されたため、修正を行いました。 -- 名無しさん (2023-08-19 19 16 41) 名前 コメント
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編集中
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autolink ヴィダルケンのセルターチ/Vedalken Certarch (青) クリーチャー ― ヴィダルケン(Vedalken)・ウィザード(Wizard) 金属術 ― (T):アーティファクト1つかクリーチャー1体か土地1つを対象とし、それをタップする。この能力は、あなたがアーティファクトを3つ以上コントロールしている場合にのみ起動できる。 1/1 《ヴィダルケンのセルターチ/Vedalken Certarch》をGathererで確認 《ヴィダルケンのセルターチ/Vedalken Certarch》をGoogleで検索 《ヴィダルケンのセルターチ/Vedalken Certarch》が使用された大会 取得中です。 カードテキスト転載元:Wisdom Guild様 2011 / 10 / 30
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前ページ次ページベルセルク・ゼロ 『桟橋』と呼ばれた巨大な樹木から伸びる一本の太い枝に、何本ものロープを使って帆船が吊るされていた。その帆船の舷側には翼が設けられている。そう、これはただの船ではない。空を舞う飛行船なのだ。 通称『白の国』とも呼ばれるアルビオンは巨大な浮遊大陸だ。そこに渡るためにワルドが急遽都合したその船の甲板で、船長とおぼしき初老の男が苛立たしげにパイプを吹かせた。 「いつまで待たせるんですかい? 急ぎだっていうからこっちは寝入りばなの船員を叩き起こしてまで出航の準備を整えたんですがね」 船長は吸い込んだ煙を嫌みったらしくはぁ~、と吐き出した。 ワルドはそんな船長をぎろりと睨みつける。船長は肩をすくめて「おぉ怖い」と呟いた。 ルイズはまだ乗船しておらず、自分たちが上がってきた『桟橋』の階段をじっと見つめていた。 「ルイズ」 ワルドは甲板の上からルイズの背中に声をかけた。ルイズは無言でふるふると首を振る。 「いや。私、もう少し待つわ。あいつ、言ったから。『すぐに行く』って、そう言ったから」 「だがルイズ……我々には時間があまり無い。それに、もしかすると彼はもう……」 「使い魔を信用しろって言ったのはあなたよワルド!!」 キッ、と振り向いてルイズは声を張り上げた。その目には涙をいっぱいに溜めている。 その涙がこぼれてしまわない様に、ルイズは懸命に歯を食いしばっていた。 ワルドはため息をつくと、帽子をくしゃりと押さえつけた。 「……わかった、待とう。だが、あと半刻だけだ。それまでに彼が間に合わなければ出航する……いいね?」 ルイズは返事をしなかった。代わりに一瞬俯くと、再びワルドに背を向けてじっと階段を見つめだす。 (ふぅ…まいった。妬けるね、どうも) そんなルイズの様子に、ワルドは苦笑いを浮かべるのだった。 「ちょこまかするんじゃないよ!!」 ラ・ロシェールの夜空にフーケの怒声が響く。フーケの苛立ちを表すように、フーケの操る巨大な岩ゴーレムは豪快にその腕を振るった。 地を駆けるキュルケに向かって振るわれたその腕は、もろともに岩造りの家屋を薙ぎ倒す。 「な、なんだありゃ!? 岩の巨人!?」 「ば、化け物だ!! 逃げろーーーーーッ!!」 町の人々は突然現れた破壊の権化に混乱し、寝巻きのまま家を飛び出し逃げ惑っていた。ゴーレムがところかまわず振り回す腕はラ・ロシェールの町並みを瓦礫の山に変えていく。 「む、無茶苦茶するんじゃないわよッ!! 何考えてんの!? アンタこんな真似したら死刑確実よ!?」 ゴーレムの腕をすれすれでかいくぐりながらキュルケはフーケに罵声を浴びせる。 幸い、まだゴーレムの攻撃による死者は出ていないようだが――トリステインの重要な交易港であるラ・ロシェールをこれだけ破壊してしまってはまず間違いなく縛り首だ。 「はんッ! どの道わたしは脱獄犯で縛り首決定さッ!! なら精々好きに暴れさせてもらうよ!! もっとも……捕まる気なんてさらさらないがね!!」 ゴーレムが硬く握った拳をキュルケに向かって叩きつける。直撃こそ免れたものの、その衝撃にキュルケの体は浮き上がり、瓦礫の山に突っ込んだ。 「あいたた……んもう!!」 「とどめ!!」 ゴーレムがその腕を大きく振りかぶる。瓦礫から身を起こし、頭を振るキュルケに腕を叩きつけようとして―――嫌な予感にフーケのうなじが逆立つ。フーケは背後を振り返った。 風竜シルフィードにまたがったタバサが猛スピードでフーケに迫る。 「ちぃッ!」 フーケの杖の動きにあわせ、ゴーレムは振りかぶった腕をタバサに向かって振るった。シルフィードは翼をはためかせ、ひらりとその腕をかわす。その背にしがみついたまま、タバサが杖を振る。 氷の塊がフーケに向けて射出された。ゴーレムのもう一方の腕がフーケの前に翳され、巨大な壁となってそれを弾く。 「ファイヤー・ボール!!」 キュルケも炎の玉を放ち、直接フーケを狙った。しかしそれもまたゴーレムの巨大な腕により防がれる。ゴーレムの腕にまとわりついた炎は、ゴーレムが大きく腕を一振りすると風に吹かれてかき消えてしまった。。 「やっぱり大きすぎだわこのゴーレム……もう、反則よ!!」 再び迫ってきたゴーレムの腕をかいくぐって、キュルケは毒づく。 シルフィードに乗って空を舞うタバサにも、ゴーレムの腕が二度、三度と続けて振るわれた。 ひらりひらりと軽やかにシルフィードは身をかわすが、その背に乗るタバサは歯を食いしばっている。 シルフィードの回避行動により立て続けに行われる急な旋回は、その背に乗るタバサに大きな負担をかけていた。タバサはゴーレムの射程の外まで(即ちそれはタバサの魔法の射程の外をも意味する)後退せざるをえなかった。 「本当にすばしっこい奴らだね。このままじゃキリがないわ……ん?」 住人が避難してがらんどうになった家を見て、フーケはにやりと笑った。思い付いた。ちょろちょろ逃げる害虫をぷちっと潰す方法を。 誰もいなくなった三階建ての家屋をゴーレムは両腕で挟み込む。ゴーレムはみしみしと音を立て、そのままその家を土台ごと引っこ抜いた。 「なぁッ!?」 「…ッ!!」 余りの出来事に、キュルケとタバサは目を丸くして声を失った。 ゴーレムは抱え込んだその家を頭上に振りかぶる。 狙いはさっきから足元をちょろちょろしてうっとうしい赤髪の女――キュルケだ。 「さあ、よけてみなぁッ!!!!」 ぶん、とゴーレムは勢いよくその家を投げ放った。巨大な岩の塊が猛然とキュルケに迫る。宙を舞うその家は、月の光を受けてキュルケの周囲に大きな影を落とした。 「そんな……嘘でしょ?」 キュルケは呆然と呟く。 前へ走る? 間に合わない。後ろへ走る? 間に合わない。横へ飛ぶ? 間に合わない。上へ飛ぶ? ――間に合うはずが無い! 「くッ…!」 タバサがシルフィードを駆り、全速力でキュルケのもとへ向かう。 「タバサーーーーーーーーーッッッ!!!!!!」 だが、それも到底間に合わず、タバサの目の前で――キュルケの姿は巨大な瓦礫の下に消えた。 「あーはっはっはっはっはっは!!!!」 ずずん、と大地を揺るがす衝突音をバックミュージックに、フーケの哄笑が響く。 ゴーレムの肩の上で勝ち誇るフーケを、タバサはキッ、と睨みつけた。 「よくも…!」 フーケ目掛けてシルフィードが一直線に飛ぶ。振るわれるゴーレムの右腕。猛然と迫り来るソレを、腕の下をかいくぐることでなんとかかわす。 しかし、間髪入れず迫る左腕。かわすのが精一杯で、タバサはフーケとの距離を詰めることができない。 体勢を崩したシルフィードとタバサは、再びゴーレムの手の届かないところに撤退するしかなかった。 「ふふ……そのまま尻尾を巻いて逃げ出したってかまやしないよ、『雪風』のタバサ? もう十分に気は晴れた。わたしもこれからは忙しい身だ。そうそう時間もかけていられない……あんたのことは見逃してあげる」 「あなたの気が晴れても私の気が晴れない。あなたは私の大切な友達を殺した……絶対に、許さない」 「じゃあいつまでもそんなとこにいないで来なさい、羽虫。言ったでしょう? 忙しいの、わたしは」 「言われずとも」 タバサの声を合図にシルフィードは上方に向かって翼をはためかせた。風を切り裂き、シルフィードはぐんぐん上昇していく。 「ハッ! 結局逃げるのか!?」 フーケはどんどん小さくなるタバサを見上げて笑った。 ゴーレムの肩に乗るフーケが豆粒ほどの大きさに見える高さまで来て、ようやくシルフィードは上昇をやめた。 「何のつもりだ?」 怪訝そうに目を細めてフーケはタバサの姿を追う。 フーケの方からも、もはやタバサと風竜の姿は小さな点にしか見えない。 タバサは自らの位置をゴーレムの『真上』に調整すると、今度は一転、急降下を始めた。 「突撃、ってかい!?」 フーケは迫り来るタバサを視界に収めたまま、ゴーレムの腕を構えさせる。 標高が高くなれば高くなるほど気温は下がる。タバサはまるで身を切るような冷たい風に耐えながらぐんぐんシルフィードを降下させた。 (ゴーレムは人の形を模している以上、その腕の稼動範囲には限界がある) 「上から来ればゴーレムの動きを限定できると思ったかい!? あいにくだね! ゴーレムはその気になりゃあ『関節』なんて概念取っ払っちまえるのさ!!」 フーケは笑う。みしみしと音を立て、ゴーレムの肩が回りだす。その動きを誇示するように、ゴーレムは上に向かってぶんぶんと腕を振り回した。その動きは確かに人間の稼動領域を超えている。 しかしタバサは止まらない。 いよいよタバサとフーケ、二人の距離はお互いの顔を視認できるまでに近づいた。 タバサを見上げるフーケの顔には凶悪な笑みが浮かんでいる。 「叩き潰してやる!!」 フーケが杖を振り、ゴーレムで迎え撃とうとしたその刹那。 タバサはシルフィードの背を離脱した。 「なにッ!?」 「『フライ』」 シルフィードの背を飛び離れたタバサはフーケから見て右に、シルフィードはそのまま左に旋回する。 タバサの姿を視界に収めればシルフィードがフーケの死角に入り、シルフィードの姿を視界に収めればタバサの姿が死角に入る。 いかにゴーレムの扱いに長けたフーケといえど見えない相手を迎撃するのは不可能だ。 「小賢しい!!」 フーケは迷うことなくタバサを自らの正面に置いた。 「所詮あの風竜はアンタの使い魔! アンタが死に、その支配から逃れればわたしを狙う道理はない!!」 「……英断」 タバサは唇を噛んだ。 「終わりだ! 『雪風』のタバサ!! そんなへなちょこな『フライ』で私のゴーレムをかわせると思うな!!」 眼前に迫ったゴーレムの腕に、覚悟を決めたのかタバサは目を閉じた。 「万事休す」 そう呟いて目を開いたタバサは、ほんの僅かに――だが確かに、意地悪な微笑みをその顔に浮かべていた。 「……なんちゃって」 タバサは突然降下を止めて今度は逆に上昇する。タバサ目掛けて迫っていたゴーレムの腕が空を切った。 フーケは苛立ちを隠そうともせず、舌を鳴らす。 「チッ! この期におよんで、一体何のつもり……」 「はぁい♪」 聞こえるはずの無い声を、背後から聞いた。 「馬鹿な……」 思わず声を漏らし、フーケはゆっくりと振り返る。 月明かりが燃えるような赤い髪を、妖艶なその肉体を映し出す。 『微熱』のキュルケがそこにいた。 巨大な岩ゴーレムの肩の上で、キュルケとフーケが対峙する。 「ここまで近づけばあなたのゴーレムはもう役に立たないわ。まさか自分もろとも私を叩き潰すわけにはいかないものね。距離を取る? 無理よ。私、もうあなたの傍を離れるつもりはないもの」 右手に持った杖を構え、キュルケは妖しく微笑む。 「私が限定したかったのはゴーレムの動きではなく、あなたの視界。下から接近する彼女に気付かぬよう、あなたの目を上方に固定しておく必要があった」 一瞬の隙をついてシルフィードと合流したタバサは、その杖をフーケに向けている。既に詠唱は済ませており、いつでも氷の槍を撃ちだせる状態だ。 フーケはぎり、と奥歯を噛み締めた。 「『微熱』のキュルケ……アンタ、どうやってあの状態から……」 「見くびらないでちょうだい。確かに『微熱』は私の二つ名。でも、扱える魔法は何も『火』だけじゃなくってよ?」 言われてフーケは気がついた。月明かりなので分かりづらかったが、よく見ればキュルケの服や髪には所々泥が付着している。 「『錬金』…! 地面を泥に変えて……!!」 「前後左右が駄目。上も駄目。じゃあ、下しかないわよね。前にあなたが見せた錬金を参考にさせてもらったわ。でもやぁね。あなたと戦うと毎回汚れちゃう」 キュルケは泥の付着した自分の髪をつまみ、はぁ、とため息をついた。 「くっ…! だが…、『雪風』のタバサ! アンタはどうやってそのことを知った!? 私と同じく、アンタにもこの女が潰されたようにしか見えなかったはずだ!!」 納得のいかないフーケはタバサの方に向き直る。 「瓦礫の下敷きになる直前、彼女は私の名を呼んだ」 「は…? そ、それだけで……!?」 「以心伝心、ってやつよ。私たちを甘く見ないでちょうだい、『土くれ』のフーケ」 フーケは呆然と立ち尽くす。タバサはぶい、とピースサインをしてみせた。 わなわなとフーケの肩が震える。 「チェックメイトよ、フーケ。もうあなたに道は残されていない」 キュルケはフーケに語りかける。 まるで判決を告げる裁判官のように。 「杖を振り、私を魔法で仕留める? ノン、その時はタバサの槍があなたを貫くわ。では先にタバサをゴーレムで叩き伏せる? ノン、ゴーレムを動かした瞬間私があなたを小麦色に焼き上げてあげる。貫かれるか、その身を焼くか、跪くか。選びなさい、『被告人』フーケ」 フーケが伏せていた顔を上げる。観念したようにも見える表情で、フーケはくつくつと笑った。 「いいえ、『裁判官』。私にはもうひとつ取るべき道がございますわ」 「おかしな真似をすればその場で撃つわよ、フーケ」 キュルケは油断無くその杖をフーケに突きつける。もしフーケが妙な挙動を取れば即座に炎を放つ準備があった。 「ご心配なく。魔法は使わないし、私はこの場を一歩も動きませんわ」 奇妙だ。焦燥も絶望もフーケの表情からは読み取れない。 何が狙いなのか――そのフーケの様子は不気味ですらあった。 「では聞こうかしら。その行動とは何? フーケ」 「簡単ですわ。その行動とは……」 フーケはゆっくりと地面、つまり自らが立つゴーレムを指差した。 「――ゴーレムを消すこと」 フーケの言葉と同時に地面が消失した。少なくともキュルケにはそう感じられた。 ゴーレムを形作っていた岩が魔力の支えを無くし、地に落ちる。 「しまった…!」 キュルケは落下を始めた自分の体を支えるため「レビテーション」の魔法を唱えざるをえなかった。 「これでアンタの炎は消えた…! 後は……」 フーケは落下する体をぐるりと反転させた。 「後は『雪風』のタバサ、貴様だ!!」 タバサが杖を振る。落下するフーケ目掛けて氷の槍が発射された。 ゴーレムの肩の高さからまともに地面に叩きつけられては無事では済まない。 だというのに、フーケはタバサの魔法の迎撃を優先した。フーケが杖を振ると岩の塊がタバサとフーケの間に割って入り、氷の槍を受け止める。 「レビテーション」で速度を殺したキュルケよりも、シルフィードに乗って降下するタバサよりも先にフーケは地面に着地した。 「が…ぐッ……!!」 着地の衝撃でフーケの関節がぎしぎしと悲鳴を上げる。内臓系にも傷がついたか、激痛とこみ上げる猛烈な吐き気をしかしフーケは飲み込んだ。 (この痛み……二、三本はイったかもしんないねこりゃ……だけど!!) 痛みに悶える時間はない。フーケは杖を取ると、すぐに呪文の詠唱を始めた。 「逃がさないわよ! フーケ!!」 キュルケとタバサはもうすぐそこまで迫ってきている。 フーケは二人を鋭い瞳で睨みつけた。 「『微熱』のキュルケ…『雪風』のタバサ……この『土くれ』に二度も土をつけるとはね……! また大きな借りが出来た。首を洗って待っていなさい!!」 フーケが杖を振ると猛烈な砂嵐が巻き起こった。 「くっ!」 「うく…」 周囲の細かな砂粒を巻き上げ、徐々に勢力を増す砂嵐に、キュルケとタバサの目が眩む。 砂嵐がようやく止んだ時――フーケの姿はその場から綺麗さっぱり消えていた。 今や人っ子一人居なくなった『女神の杵』亭の酒場で、ギーシュ達と合流したキュルケ、タバサは勝利の祝杯を挙げていた。 「悔しいわね! 完全に追い詰めていたのに!!」 キュルケは注がれたワインを一息で飲み干すと、乱暴にグラスをテーブルに置いた。 その隣でタバサは視線を本に固定したままパラリとページを捲る。 「しょうがない。向こうの方が一枚上手だった」 「さすがに伝説の盗賊『土くれ』か……厄介なヤツを敵に回しちゃったかも、ね」 「僕としてはあの『土くれ』のフーケをたった二人で撃退したってだけでびっくりだよ。何者なんだ君たちは」 ギーシュはそんな二人の様子にやれやれと肩をすくめた。 「それよりも、これからどうする?」 キュルケがそこにいる皆の顔を見回して言った。 タバサは我関せずと本を読み進め、ギーシュは隣に立つメリッサにちらりと視線を送る。 「あ~、僕は、そうだな、今更任務には戻れないし……メリッサの世話をしてくれるっていう貴族のところまで彼女を送ろうかな、うん」 「そ、そんな! そこまでしていただくわけにはいきません!!」 ギーシュの言葉にメリッサは慌てて首を振った。 ギーシュもまた「いやいや」と首を振る。 「なに、僕が好きでやってるだけだ。気にしないでくれ」 「で、でも……」 そんな二人のやり取りを眺めながら、キュルケは二杯目のグラスを空にすると、ほぅ、とため息をついた。 「このまま学院に帰ってもダーリンがいないんじゃ退屈ねぇ……ねえ、タバサ。あなたのシルフィードでアルビオンに先回りしちゃわない? 先にアルビオンに行って、ダーリン達を待ち伏せするの」 「現時点で既に船を発進させていると思われる彼らに追いつくのは困難。何より、あの子(シルフィード)を少し休ませないと」 「ぶぅ~、つまんない……って何? どうしたのよギーシュ。ぽかんとしちゃって」 ギーシュは虚を突かれたような顔でキュルケの顔を凝視していた。 「キュルケ……今君、なんて言った?」 「な、何よ? わ、私何か気に触ること言ったかしら?」 キュルケの言葉を聞いて、ギーシュの頭の中でかちり、と何かのピースが埋まった。 フーケの姿を認めたときに覚えた違和感。その正体にギーシュは思い当たる。 フーケは酒場の入り口を壊し、自分たちの姿を認め、こう言ったのだ。 『まさかあんたらまで来るなんてね。忘れちゃいないよ。『雪風』のタバサ、『微熱』のキュルケ。このラ・ロシェールで待っていた甲斐があったってもんだ』 ――待っていた? ――待っていただと? 『土くれ』のフーケ。 何故お前は僕たちがラ・ロシェールに来ることを知っていた? ギーシュの中でカチカチとパズルのピースが埋まっていく。 これは、必要な情報の欠けたキュルケとタバサには辿り着けない、唯一この場で『鉄屑』のグリズネフと邂逅したギーシュにしか辿り着けぬ真実。 昨日、グリズネフの部下は言っていた。 『――俺昨日『ラ・ロシェール』の酒場であいつ見たぞ?』 ギーシュの思考は加速する。 つまり姫殿下がルイズの部屋を訪れたあの夜。何時ごろなのか詳しい時間は分からないが(おそらくは相当深夜だったであろうと思われるが)、既にフーケはここにいた。 誰に聞いたのだ? 僕らがアルビオンを目指してラ・ロシェールを訪れることを。 いや、そもそもあの夜の時点で僕らがラ・ロシェールを目指すことを知りえたのは誰だ? おそらくはごく少数――或いは皆無ですらあるはずだ。姫殿下自身がルイズを訪ねにわざわざ学院まで足を運んだ程だ。例え王宮の近しい者にでも知られるわけにはいかなかったのは容易にうかがい知れる。 つまり、『直接姫殿下から任務を受けた僕たち』以外に任務の内容を知るものはいないのではないか――? ギーシュはまるで電流が全身を駆け抜けたような衝撃を覚えた。 ああ、そもそも何故捕まったはずのフーケがここにいた? 決まってる。脱獄したからだ。 脱獄? あのチェルノボーグの監獄を? 何者かが手引きしたんだろう。そう考えるのが最も自然だ。 誰が? もちろん、トリステイン内の『裏切り者』だ。 『裏切り者』。突如頭の中に浮かび上がったその言葉がギーシュに例えようもない不安をもたらす。 頭の中に打ち立てられたとんでもない仮説。ギーシュはいやいやと頭を振った。 馬鹿げている。なんて馬鹿げた、それでいてひどく不誠実な考えだ。短絡的な自分の思考に笑いすらこみ上げてくる。 只ならぬギーシュの様子に見かねたキュルケは声をかけた。 「ちょっと、ギーシュどうしたの? 何か具合悪そうよアンタ。大丈夫?」 「――追うんだ」 「え?」 「ルイズ達を追うんだ!! 今ならまだ間に合うかもしれない!!!!」 自身を苛む焦燥に急き立てられるままに、ギーシュは叫ぶ。 「何を言ってるのよ!? どうしたのあんた!」 「説明してる時間も惜しい! 早く、早くしなきゃ、とんでもないことになるかもしれない!!」 「落ち着いて」 タバサが読んでいた本をぱたんと閉じた。 「どの道、すぐの出発は不可能。アルビオンまで飛ぶにはもう少しあの子に休息が必要。だから、落ち着いて」 「しかし――」 「落ち着いて」 透き通った水面のようなタバサの瞳に見つめられ、ギーシュは口ごもった。 「協力はする。だから話して。あなたの考えたことを」 「あぁ…話す、話すよ……君たちの意見も聞きたい。出来れば、この馬鹿げた考えを否定してくれ」 一度深呼吸してから、ギーシュはぽつぽつと己の仮説を話し始めた。 確かめなくては――願わくば、ただの杞憂であってくれ。 思いを胸に、今はただシルフィードの回復を待つ。 待つことしか出来ぬ歯がゆさに、ギーシュは拳を地面に叩きつけた。 しばらく時計を眺めていた船長が片眉をあげてパイプの火を消す。 「半刻経ちましたぜ、旦那」 船長の言葉にワルドは無言で頷くと、甲板を降りてルイズの傍に歩み寄った。 それでも振り向こうとしないルイズの肩をやさしく掴む。 「時間だ。行こうルイズ」 少しの間を置いてルイズは無言でこくりと頷くと、飛行船に付けられたタラップを渡り始めた。ワルドが先に立ち、ルイズの手を引いてエスコートする。 甲板に渡る最後の一歩を踏み出す前に、ルイズはもう一度だけ『桟橋』の階段を振り返った。 「馬鹿……」 ぽつりと呟いて、タラップから甲板に降りる。 「それじゃあタラップは片付けちまって構いませんね?」 「ああ、頼む」 ワルドに一応の確認を取ると、船長は数名の船員を呼びつけた。 船長の命令を受けて船員達がテキパキと船に取り付けられたタラップを片付けにかかる。 「大丈夫さルイズ。彼はきっと生きている。一度剣を交えたこの僕が保証する。彼はそんなやわな男じゃないさ」 「うん…ありがとう、ワルド」 ワルドの大きな優しい手が俯いていたルイズの頭を撫でる。ルイズはくすぐったそうに身をよじった。 「うん? 何だありゃあ?」 その時、ルイズの後ろでタラップを片付けていた船員が素っ頓狂な声を上げた。 何となく船員の目線を追ったルイズの目が大きく見開かれる。 「ル、ルイズ~~~」 へろへろになったパックが桟橋からこちらに向かって飛んできていた。 そしてその後ろには――ドラゴンころしをまるで杖のようにして歩を進めるガッツの姿もある。 「タラップ下ろして!! 早く!!」 片付けたばかりなのに、とぶつくさ言いながらも船員はすぐにタラップを架けなおしてくれた。 タラップを駆け下り、その勢いのままにルイズはガッツの胸元へ飛び込んだ。限界ギリギリの体を引きずってきたガッツはその勢いに耐え切れず尻餅をついてしまう。 「おいおい……」 ガッツが呆れたように声を出すと、ルイズはがばっと胸元に埋めていた顔を上げた。 「ばかッ!!!!」 たまらず零れ落ちた涙を拭おうともせず、ルイズは力一杯口を開いてガッツを怒鳴りつける。 「ばか、ばか、おおばか!!!! もう禁止! アンタ勝手な行動禁止!!! 勝手にわたしのそばを離れるな!! 動くときはわたしの許可を取るの!!」 「おい、あんまり揺するな。傷に響く」 「わかったの!?」 「わーった、わーった。分かったから手を離せって」 ぽかぽかと感情のままに殴りつけてくるルイズをガッツは鬱陶しそうに押しのける。 そんな二人の様子を甲板から眺めていたワルドは呆れ交じりの笑顔を浮かべていた。 「まさか、本当に間に合うとはな。つくづく大した男だ」 そう呟いて、何度も出航を遅らされてぶつぶつ文句を言っている船長に向き直る。 「待たせてすまなかったな船長。彼が乗り込んだら出航だ」 「今度こそ大丈夫なんでしょうね?」 「ああ、今度こそ大丈夫だ」 疑り深く聞いてくる船長に爽やかな笑顔で返しながら、ワルドはタラップに歩み寄る。 ちょうど数人の船員の手を借りてガッツが乗船してくるところだった。タラップを上ってくるガッツにワルドは手を差し出す。 「ご苦労だった、黒い剣士殿。貴殿のおかげで僕らは今こうして無傷で船に乗っている」 「よせよくすぐってえ。ガッツでいい」 騎士としての礼を尽くしたワルドの態度に、ガッツは顔をしかめながらその手を握る。 「なら僕もワルドでいいよ、ガッツ」 そう言ってワルドは笑った。 「出航だ!」 船長の掛け声と共に、慌ただしく船員が動き出す。 無事一行を乗せた船は今度こそ桟橋を離れ、空を舞った。 前ページ次ページベルセルク・ゼロ
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名称:(必殺)アルセーヌの妖精 レアリティ:☆3 属性 木 一覧番号 0631 入手先 入手先1:入手先2:入手先3: レベル HP 攻撃力 治癒力 コスト 売却価格 ??? 進化必要素材 進化先 必殺技:パワーコレクト 必要ターン数 20(10) 効果(Lv1) 発動したターン、味方木属性の攻撃力が2.75倍になる。 効果(Max) 発動したターン、味方木属性の攻撃力が4.25倍になる。 リーダースキル:
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症状 尾田栄一郎の "ONE PIECE" を "ONE PEACE" と書いてしまう。 ルフィ海賊団になぞらえてコミュニティの拡大と維持を狙うが実際に読んでるのはベルセルク 仲間を増やすことに執心 すぐに仲間扱いする。 類症 二次元好きを変態扱いするも、基本的にマンガやアニメで育ってる病 価値観一致の強要病 俺たち最高に楽しい集まりだぜをアピール病 番組 第237回 ONE PEACEと間違えてベルセルク読んじゃう病 なんであの時放送局 kw
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前ページ次ページベルセルク・ゼロ 夜空に浮かぶ二つの月が寄り添うように輝いている。 ルイズとメリッサに与えられた部屋――― 湯浴みを終えたルイズはどさりとベッドに飛び込んだ。 さすがにラ・ロシェールで最も高級な宿屋なだけあって、ベッドもふかふかで気持ちが良い。 備え付けられた隣のベッドでは既にメリッサがすぅすぅと寝息をたてていた。 枕に顔を埋めたまま、今日の出来事を反芻する。 結局、あれからガッツとは口をきいていない。妙な気まずさがあって、話しかけることが出来ないでいたのだ。 ごろりと仰向けになってため息をつく。 ルイズは右腕を目の前に掲げた。窓から差し込む月光がルイズの右手首に巻かれた包帯を照らす。 その傷は、先程の戦闘で前を行くルイズに盗賊の振るった刃が掠めたものだ。 ルイズはその包帯を眺め、少し嬉しそうに目を細めた。 ―――コンコンとドアをノックする音が聞こえる。 「だ、誰?」 ルイズは体を起こして声を上げた。メリッサが「ううん…」と声を漏らして寝返りをうつ。 「僕だよ、ルイズ」 「ワルド?」 思わぬ訪問者にルイズは驚いてベッドを降りた。寝巻きにしているネグリジェの上から制服のマントを羽織るとドアに駆け寄る。 「どうしたの? こんな時間に」 「話がある。僕の部屋に来てくれないか?」 「え…でも……」 こんな時間に殿方の部屋で二人きり―――そんな状況にルイズはためらいを隠せない。 片手でマントを抑えながらちらりとワルドの顔を見上げた。ワルドは真剣な眼差しでこちらを見つめてくる。 「とても大事な話なんだ……二人きりで話したい」 その雰囲気に、ルイズは思わず息を呑んだ。 「わかったわ……でも、せめて、その……」 「何だい?」 「……着替えさせてくれる?」 顔を赤くして俯くネグリジェ姿のルイズにワルドは微笑んで答える。 「構わないよ。でも残念だ、可愛いのに」 「ば、馬鹿……」 顔を真っ赤にしながら眉をひそめ、ルイズは少し強めにドアを閉じた。 ワルドの部屋に備え付けられたテーブルに、ワイングラスが二つ並べられている。 部屋の照明を受けてオレンジ色の光を反射するグラスに、赤い液体がとくとくと音を立てて注がれる。 ワインを注ぎ終えたワルドはテーブルに着くとグラスを手に取り、高々と掲げた。 その真向かいで、学院の制服に着替えたルイズが控えめにグラスを掲げる。 「二人に」 二人が持つグラスが触れ合い、耳に心地よい音を響かせる。 かなり上等なワインのようで、口に含むとまろやかな味わいと芳醇な香りが鼻を突き抜けていった。 「こうして成長した君と酒を酌み交わすのが夢だった」 グラスをテーブルに置いて、ワルドは穏やかに呟く。 「成長……私、全然成長なんてしてないわ。ワルド」 ルイズはまた一口ワインを含み、飲み下すと苦笑交じりに呟いた。 「そんなことはない。その証拠に…」 ワルドは大仰に両腕を開いてルイズの言葉を否定する。 それから、右手を自分の左胸に当てた。 「僕はこんなにもドキドキしている」 そう言って、ウインクしてみせる。 余りに芝居じみた仕草に思わずルイズは吹き出した。 「もう! お世辞なのが見え見えじゃない! ひどいわ!」 「ああ、勇気を振り絞って本心を伝えたのに。正直者は馬鹿を見る。おお神よ、あなたは嘘つきだ」 頭を抱えて嘆いて見せて、ワルドはグラスの中身を飲み干した。 ピエロの練習でもしていたのかと思えるほど滑稽な仕草に、ルイズはころころと笑う。 「うん、やはり君は笑っているほうが可愛いよ」 ワルドが突然様子を変えてそんなことを言うもんだから、不意を突かれたルイズはまた顔を赤くしてしまった。 「ま、またお世辞を言って……」 「お世辞なんかじゃないさ。ついでに言うと、さっきのもね」 空になったグラスに再びワインを注ぎ、ワルドは揺れる赤い水面をじっと見つめる。 「君は本当に綺麗になった。あんなに小さかった君が、今じゃ立派なレディだ」 ルイズはもじもじしながら、赤くなった頬をごまかすようにワインに口をつける。 しかし、舞い上がる心とは裏腹に、ワルドから褒められるほどに暗く沈んでいく気持ちが、ルイズの心の深くにはあった。 ルイズだって女の子だ。自分の容姿を褒められたらそりゃ嬉しい。特にルイズは自分の容姿に(というかスタイルに)コンプレックスを持っているからなおさらだ。 だが、成長する外見に中身が置いてけぼりなのだ。 魔法が使えないダメダメメイジ。『ゼロ』のルイズ。 その部分だけは、ワルドの知る『小さなルイズ』から何も変わってはいない。 挙句の果てに、使い魔には愛想を尽かされ、このラ・ロシェールに至るまでの道中でも、自分は何の役にも立てなかった。 どうしようもない無力感がルイズの心に鬱積していく。 「また暗い顔になっているよ」 言われて、はっとしてルイズは顔を上げる。つい考え込んでしまったようだ。 「今回の任務を無事果たせるか心配なのかい?」 「え、ええ……」 ルイズは曖昧に頷いた。もちろん、その心配もある。 こんな自分に任務が務まるだろうか、不安になる。 「大丈夫だよ。僕がついてる」 「ええ、頼りにしてるわ。ワルド」 ルイズは笑みを浮かべてそう言った。 だが、やはりどこか無理をしている雰囲気は否めない。 少しの沈黙が部屋に広がる。 コトン、と音を立てて、ルイズは手に持っていたグラスをテーブルに置いた。 「それで、ワルド……大事な話って?」 ルイズが話を促すと、ワルドもグラスをテーブルに置いた。 一呼吸の間を置いて、ワルドが口を開く。 「覚えているかい? あの、中庭の池での約束を……」 言われてルイズは今朝見た夢を思い出す。 「君はご両親に怒られるといつもあそこに隠れてうずくまっていた」 「やだ、忘れてちょうだいそんなこと」 ルイズは恥ずかしそうに俯いた。 「君はあの頃、出来が悪いなんて言われていたけれど……僕は、それは間違いだと思っている」 「間違いなんかじゃないわ。私は今でも魔法が使えない落ちこぼれだもの」 自嘲気味のルイズの呟き。 しかしワルドはそれを否定した。 「『メイジの力量を見るにはその使い魔を見よ』」 ルイズははっとしてワルドを見た。 「彼の戦いぶりを見た。凄まじい、の一言に尽きるよ。常識外の大剣を振るう黒い剣士。まるで英雄譚で語られる勇者のようだ。そんな彼を召喚した君が落ちこぼれであるはずがない。そうだろう?」 「だけど…私は……」 「彼の左手の義手に輝くルーン。あれは…『ガンダールヴ』のルーンだ」 ワルドの目が細められる。 ルイズは聞き覚えのない単語に首を捻った。 「始祖ブリミルが用いたという伝説の使い魔さ。誰もが持てる使い魔じゃない。君は選ばれたんだ」 ワルドの口調に段々と熱がこもる。 「だけど……私にはよくわからないわ。何かの間違いよ、そんなの」 困惑するルイズの右手にワルドの右手が重ねられた。 「トリステイン魔法衛士隊グリフォン隊隊長の名誉にかけて誓おう。君はいずれ始祖ブリミルのように歴史に名を残す偉大なメイジになる」 ワルドは真剣な目でルイズを見つめる。 ワルドに握られた手が熱い。酔いが回ってきたのか手の熱さが全身に伝播していくようだった。 ふいに、ワルドがその表情を崩し、穏やかな笑みを浮かべた。 「だから…今はあまり無茶をしないでくれ。君が盗賊に飛び掛っていった時は肝を冷やしたよ」 「あ、あれは……!」 「君を信用していないわけじゃない。むしろ、君の成長を信じているからこそ、今は無理をせず力をつけるべきだと思うんだ」 ワルドはテーブルに置かれたルイズの右手の制服を捲る。包帯を巻かれた手首が露出した。 ワルドはその手にそっと顔を寄せ、包帯に口付けした。 その様に、ルイズの背筋に奇妙な快感が走る。 「今回はこの程度の傷で済んだ。だが、次回はどうなるかわからない。何度も言うが君は偉大なメイジになれるんだ」 ワルドはテーブルを立つと、ルイズの手を引いた。 つられてルイズも立ち上がる。 「それまでは、僕が君を守ろう」 ルイズの小さな右手を包み込むように握りなおす。 「ワ…ル、ド……?」 ルイズの小さな胸が早鐘のように鳴り響く。 「結婚しよう、ルイズ」 真っ直ぐルイズの目を見つめたまま、ワルドは言った。 先行していたルイズやギーシュなどと異なり、さほど疲労していなかったガッツ達はルイズ達が部屋に戻ってからも酒場で暇を潰していた。 ガッツは一度装備を外し、義手の点検をしている。 その様子が珍しいのか、キュルケは興味深そうに作業を後ろから覗き込んでいる。 横のテーブルで本を開いているタバサも、目はガッツの手元を向いていた。 「……おい、離れろ。邪魔だ」 ガッツは後ろから覗き込むキュルケを肩越しに睨む。というのも、キュルケはガッツの背中に圧し掛かるようにしていて、その豊満な胸を押し付けていたのである。 「んもう、いけずね」 渋々といった様子でキュルケはガッツから離れる。と、ぽんぽんと肩を叩かれた。 振り返るとパックが紙をひらひらさせて飛んでいる。 「キュルケ、文字書ける?」 「そりゃ書けるけど……どうして?」 「代筆をお願いしたい。オレ文字わかんねーから」 キュルケに紙を手渡すと、今度はカウンターから羽ペンを取って戻ってきた。 「いいけど…何書くの?」 「契約書」 パックはにやりと笑った。契約書の宛名はギーシュだ。 パックは『妖精の粉』による治療費としてギーシュに法外な値段を吹っ掛け、奴隷化しようという魂胆なのである。 「……以上を払えない場合、私、ギーシュ・ド・グラモンは自身の体を用い、パック様に奉公することで返済の形を取らせていただきます」 パックが言う言葉をキュルケが書き留めていく。 おもしろくなってきたのか、キュルケもああしたほうがいい、こうしたほうがいいと的確なアドバイスをし始めた。 やんややんやと盛り上がる一人と一匹をそっちのけにして、ガッツは義手を眺め、しきりに感心していた。 いつもなら、錆が出るのを防ぐためにこびり付いた返り血を拭わなければならないのだ。ところが盗賊たちと一戦交えたにも関わらず、義手には一片の血糊さえついていない。 オスマンの『固定化』による効果だった。固定化を施された武具は、まるで時を止めてしまったかのように以前の状態を保っていた。 「大したもんだ……」 素直に声を上げ、ガッツは義手を付け直す。 視線を感じ横に目を向けると、タバサが本を閉じ、無言でガッツを見つめていた。 「何だ?」 「……体は大丈夫?」 タバサの言葉に契約書をしたためていたキュルケもガッツのほうに顔を向ける。 「そうよダーリン! あんな高さから飛び降りるなんて!!」 キュルケの脳裏にその時の情景が甦る。 始まりは、学院で廊下を散策していたキュルケにガッツが声をかけてきたことだった。 ―――ルイズの後を追うために、ガッツが最初に声をかけたのはキュルケだった。 ガッツの頼みをキュルケは二つ返事で承諾し、眠るタバサをたたき起こしてルイズ達の後を追ったのである。 さすがにタバサの使い魔・風竜シルフィードは速かった。 ルイズ達より大分遅れた出発になったにも関わらず、その日のうちにラ・ロシェールに到着し、日の出前に出かけたルイズ達に追いついたのである。 ルイズ達が襲われているのを目にしたガッツ達は崖上からルイズ達を狙う弓兵たちをタバサの魔法で蹴散らしにかかった。 異変があったのはその時だ。 ガッツの左手でガンダールヴのルーンが強く輝いたのである。 「な、何!?」 困惑したキュルケが声を上げる中、ガッツは直感に従い下へと目を向けた。 そして、一人の盗賊がルイズに向かって弓を引き絞る姿を目撃する。 「飛ぶ」 ガッツが短く発した一言を、キュルケとタバサは一瞬理解できなかった。 「物を浮かせる魔法があっただろ。それで俺を拾え」 ようやくガッツの言っていることを理解した二人は、シルフィードから身を乗り出そうとしているガッツのマントを掴み、引き止める。 「む、無理よ! ルイズから聞いてないの!? あなたの剣はレビテーションを受け付けないのよ!!」 「たとえ剣を除くあなたの体にレビテーションをかけたとしても、あなたの持つ剣に引っ張られて、相応の加速が生じる。その着地の衝撃に耐えられるとは思わない。無謀」 ガッツの目は今にも発射されそうな矢を捉えている。 議論の暇は無い。 相応の加速がつくというのなら、むしろ好都合―――! 二人の制止も聞かず、ガッツは宙に躍り出る。 「な!? 馬鹿ーーー!!!!」 ガッツの姿が視界から消え、キュルケはパニックに陥った。 「くっ……」 タバサは身を乗り出し、降下するガッツの姿を視界に入れる。 杖を振り、渾身のレビテーションをガッツの体にかけた。 ―――着地。 ごくり、とキュルケは喉を鳴らした。 しばらく無言で二人は下の様子を伺う。 その後、ガッツが駆け出すのを見届けて、二人はようやくほっと胸を撫で下ろしたのだった。 「もうあんなことしないでよ? 心臓止まるかと思ったんだから」 「こればかりはあなたに同意」 キュルケは眉をひそめてガッツに言う。それを利用して迫ろうとしないところを見ると本当に心配していたらしい。 タバサもよく見ると普段よりほんの少し眉の角度が急だ。 そんな二人を交互に見て、ガッツはぼりぼりと頭をかいた。 「……悪かったな」 言いながら鎧を身につけ、席を立つ。 「どこに行くの?」 「外の風に当たってくる」 キュルケの問いにそう答え、ガッツはドラゴンころしを背負うと酒場を後にした。 部屋を出るガッツを見届け、キュルケはため息をついた。 「全然反省してないわね、あれは」 「同意」 タバサもこくりと頷いた。 外に出ると、今にも重なりそうな程に接近した二つの月が目に入る。 静かで、風が草を運ぶ音だけが聞こえてくる。 まるで町全体が眠りに落ちたようだった。 ガッツは月を見上げ、元の世界に思いを馳せた。 シールケ達は無事だろうか。 キャスカは、グリフィスは――――― 知らず、右手を強く握っていた。 指を開いて、息を吐く。 アルビオン。元の世界では、かの『断罪の塔』が存在した地の名だ。 ようやく見つけた元の世界との『共通項』。 必ず、手がかりを掴んでやる。ガッツは決意を新たに再び拳を強く握りこんだ。 「相棒、何を考え込んでんだい?」 ふいに、デルフリンガーが話しかけてきた。 「一度現状の確認をしてただけだ」 「ふぅん……時に相棒、ここに来てから娘っ子と一言も喋ってないじゃないか」 「あん?」 思わぬ話題にガッツは眉を上げた。 「だめじゃねぇか相棒~。相棒はガンダールヴの力が欲しいんだろう? だったらあの娘っ子とは仲良くしとかなきゃ~」 カタカタと鞘を鳴らしながら嬉しそうにデルフリンガーは喋りだす。 もしデルフリンガーに顔があったならば、さぞにやにやしているに違いない。 「しょうがねえなぁ~。相棒、俺っちがアドバイスしてやるよ。もうね、ぶっちゃけさっきの戦いで娘っ子は相棒にメロメロだから。甘い言葉でも囁いてやればころっと落ちるよ、間違いない」 嬉々として喋り続けるデルフリンガーに、ガッツは呆れ顔でため息をついた。 まだこの場にパックがいなくてよかったと心中で呟く。 パックとデルフリンガーが揃うとその鬱陶しさは一気に跳ね上がるのだ。 「着てんだろ? 相棒」 「黙ってろ」 ガチンと音を立ててデルフリンガーをしっかり鞘に収める。 どっと疲れたガッツは部屋に戻ることにした。 ワルドは右手をルイズの腰に回すと、ぐい、とルイズの体を引き寄せた。 左手はしっかりとルイズの右手を握っている。 「ま、待って、ワルド……」 「どうして?」 鼻と鼻が触れ合うくらいの距離に、ワルドの顔がある。 長い睫毛、すっと通った鼻。 本当に、女であるルイズが嫉妬してしまうくらいに綺麗な男だった。 「わ、わたし、魔法も使えないダメメイジで、あ、あなたには釣り合わないわ」 「言っただろう? 君は必ず偉大なメイジになれる」 「わ、わたし、やらなきゃいけないことがあるの。それをやりきるまで、け、結婚なんて、だめなの」 「僕もそれを手伝おう。二人でやれば、きっとすぐに片付く」 ワルドがルイズのほうに体を寄せる。 思わず後ずさったルイズは、そばにあったベッドにつまずき、そのまま仰向けに倒れこんでしまった。 ワルドがその上に覆いかぶさってくる。 ワルドの細い髪の毛がルイズの頬をなぞった。 お互いの吐息が顔にかかる。 頬にかかった髪を優しく払うワルドの右手。 ワルドの吐息は、とても熱かった。 ばくん―――ばくん――― 心臓が音を立てて鳴っている。 顔はこれ以上ないくらい紅潮してしまっていて、それを見られるのが恥ずかしくて、また体が熱くなる。 「ルイズ―――」 ワルドがルイズに顔を寄せる。 「ワ、ワルド―――」 ルイズは思わず、硬く目を閉じた。 何故か―――その時頭をよぎったのは、無愛想な使い魔の顔だった。 頬に軽い感触を感じて、ルイズは目を開けた。 ワルドが微笑んでいる。 「君の心には、誰か別の人が住んでいるようだね」 「え…?」 ワルドは身を起こし、ベッドから立ち上がると、再びテーブルについた。 「使い魔の…ガッツといったかな。彼かい?」 「……ッ!! 違ッ! 違うわよ!!」 ワルドの言葉の意味するところを察したルイズは、ベッドから飛び起きると顔を真っ赤にして否定した。 ワルドは苦笑いを浮かべて言った。 「もちろん、僕もあきらめる気はない。この旅の間に、きっと君を振り向かせて見せるよ」 「ち、違うんだってば!」 首を大きく横に振ってルイズは否定する。 そんなルイズを眺めるワルドは、やっぱり苦笑いだった。 しばらくして、ようやく少し落ち着いたルイズはベッドを降りた。 「それじゃあ……部屋に戻るわ」 「うん、部屋まで送ろうか?」 「ううん、大丈夫。それじゃ、おやすみなさい」 「おやすみ、ルイズ」 パタン、と小さな音を立ててドアが閉じられる。 それを見届けた後、ワルドは残ったワインを瓶ごとあおった。 廊下は部屋の中よりも少し冷たい気がした。 あるいは、体が熱くなったせいでそう感じるのかもしれない。 まだ頬にはワルドの唇の感触が残っていた。 熱を残すその場所を指でなぞる。 頭の中ではワルドに言われた言葉がぐるぐると回っていた。 ―――君の心には、誰か別の人が住んでいるみたいだね ―――使い魔の…ガッツといったかな。彼かい? 冷静になった頭で考えて、やっぱり違う、とルイズは首を振った。 ガッツに対する感情は、少なくとも、ワルドが自分に向けてくれたものとは違う気がした。 確かに、大剣を振るう姿を雄々しいと感じたことはある。 フーケを捕まえた後はどうしても一緒に踊りたいと思った。 アルビオンについてきてくれないと聞いた時は、とても悲しかった。 でも、それは恋愛感情としてのソレとは異なるものだ。 (強いて言うならば―――私はきっと、『絆』を感じたかったんだ) 主人と使い魔としての―――あるいは、それに縛られない何か。 ガッツを召喚してから幾ばくかの時を共に過ごし、フーケの一件を経て、ルイズは二人の間にそれがあることを信じた。 ルイズはガッツを必要とし、ガッツはルイズを必要としている。 そう信じたかったのだ。 ―――勘違いしてるんじゃねえか? だから、悲しかった。舞い上がっていた自分が馬鹿みたいだった。 結局、ガッツは自分を必要とはしていなかったってことだから。 ―――でも、来てくれた。体を張って、また道を示してくれた。 よくわからなくなってしまった。 結局、ガッツは私のことをどう思っているのだろう。 ―――ワルドに迫られて、目を閉じたときに浮かんだのは彼の顔だった。 よくわからなくなってしまった。 結局、私はガッツのことをどう思っているのだろう。 どちらにせよ―――『ありがとう』くらいはいわなくちゃ。 コツン―――と自分以外の足音。 顔を上げれば、目の前にガッツがいた。 (―――――おぅ?) 突然のことにルイズの頭は真っ白になった。 「あ、あう、えう……」 なんだかよくわからない言葉が口から漏れてしまう。 そんなルイズの様子を、ガッツは少し怪訝そうに眺めていた。 「まだ寝てなかったのか。何してんだ、こんな時間に?」 「な、何もしてないわよ! ホントに!!」 何気なく聞いたことだったのだが、ルイズは顔を真っ赤にして大慌てで手を振り頭を振り否定した。 そんなルイズを明らかに変なものを見る目でガッツが見ている。 「そ、そっちこそ何してるのよこんな時間に!」 「別に……ちょっと寝付けねえだけさ」 少し遠い目をしてガッツは窓の外に目をやった。 「……それじゃな」 ガッツがルイズの傍を通り過ぎる。 「ま、待ちなさい!!」 ルイズは思わず声を上げていた。 ガッツが足を止め、振り返る。 ルイズも振り返る。 仁王立ちで。 「助けに来るのが遅いのよ!! 私の使い魔なんだからしっかりしなさいよね!!!!」 ビシッとガッツの顔に向けて指を突きつけてから、ルイズは大股で歩き出した。 ガッツは呆然としてその背中を見送る。 カキン、とデルフリンガーを鞘から出してみた。 「か、可愛いとこあんだろ?」 さすがのデルフリンガーも声が引きつっている。 どこがだ馬鹿野郎。ガッツは胸中でそう呟いて再び歩き出した。 部屋に戻ると先に寝ていたギーシュの親指にパックが墨を塗っていた。 「何してんだ?」 「駄目押し」 墨を塗りたくった親指の腹に先程キュルケに書かせた契約書を押し付けている。 ガッツはため息をついて壁を背に座り込んだ。 荒い息をついて廊下を走るルイズ。 バターン! と自室のドアを開くとそのままベッドにドーン! と飛び込んだ。 ビクーン! とメリッサが目を覚ます。 「え、え…? ルイズさん、どうしたんですか?」 「わかんないッ!! どうしたの私ッ!?」 ルイズは心の底から悲鳴をあげるのだった。 鳥が歌う、朝。 ルイズはゆさゆさと体を揺すられて目を覚ました。 まだ覚めきらず、ぼんやりした視界に亜麻色の髪の毛が映る。 「ルイズさん、大変ですよ!」 メリッサは随分慌てている様だった。 「うん~……どうしたのめりっさ……」 「ワルドさんとあの大きな剣を持った人が決闘するっていうんです!!」 寝ぼけたままごしごしと目をこするルイズ。 メリッサの言葉の意味が脳に浸透するまでには少し時間がかかりそうだった。 1秒――2秒――3秒。 「えーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!」 心地よく朝の訪れを告げていた鳥たちが、突然の轟音に驚き、せわしなく首を動かす。 ルイズはベッドから弾ける様に飛び出すと、寝癖もそのままに部屋を飛び出した。 『女神の杵』亭、中庭。 かつて貴族たちが奮って訓練に励んだという練兵場に、二十歩ほどの距離をとってワルドとガッツが向き合っていた。 端に詰まれた樽や木箱にギーシュ、タバサ、キュルケが観客気分で座っている。ギーシュの肩にはパックの姿があった。 そこに息を切らせてルイズとメリッサがやってくる。 「何よこれ! どういうこと!?」 事情の説明を求めるルイズに、ギーシュは肩をすくめて見せた。 「さあ、僕らもわからない。僕らが気付いたときにはもう決闘することが決まってたんだ。というか、君、髪……」 「うるさいッ!!」 ルイズは唇を噛むと、ワルドとガッツに向かって叫んだ。 「ワルド、ガッツ!! やめてよ! 今はこんなことしてる場合じゃないでしょう!?」 練兵場の中央でワルドと向き合うガッツは顎でルイズをさして言った。 「……だってよ?」 構わずワルドは腰に差していた杖を引き抜き、ガッツに突きつけた。 「先程も言っただろう? これは必要なことなのだ。僕には姫殿下よりたまわった任務を遂行する義務がある。そのためにも、リーダーたる僕は君の力を正確に把握する必要があるのだ」 ガッツは無言で背中のドラゴンころしに手をかける。 杖を構え、ワルドは笑った。 「それに……婚約者に少し良い所を見せねばな」 ワルドの言葉にガッツは眉を上げた。思わずハッ、と声が漏れる。 「どいつもこいつも……お前ら、そんなにあいつが好きか?」 「君は嫌いかね?」 ドラゴンころしを背中から抜き、腰を落とす。 それから、スッ――とドラゴンころしを後ろに引いて構えた。 口の端を持ち上げて、ガッツは笑う。 「ああ――――うるせぇ女は、嫌いだね」 前ページ次ページベルセルク・ゼロ
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※編集合戦になるのを防ぐため、掲示板にて検討後掲載する形式を取っています。オススメ装備を追加・編集したい方は、掲示板のオススメ武器検討スレで提案後編集をお願いします。 各武器から4種以内で、有用な生産武器をピックアップして掲載しています。 掲載しているもの以外にも強力な武器は多いので、各武器ページや、有志によって作成された外部の各武器wikiなどを参照したり、実際に使ってみる事で自分にあった武器をみつけるのが望ましいでしょう。 オススメ武器/G級テンプレート 大剣 太刀 片手剣 双剣 ハンマー 狩猟笛 ランス ガンランス スラッシュアックス 操虫棍 チャージアックス ライトボウガン ヘビィボウガン 弓 オススメ武器/G級 テンプレート 武器名(レア素材が含まれる場合は武器名の前に☆を付ける) 作成:集会所★O レア素材:素材名*個数 攻撃力000 属性00 特攻00 音色♪♪♪(色色色) 砲撃Lv0 OOビン 防御+00 会心率00% スロット0 斬れ味 色00(色00) ※斬れ味は長さを匠発動前と括弧内に発動後を表記 リロード速度 OO 反動 OO ブレ OO 速射 LV0 ○○弾(0)/O しゃがみ撃ち LV0 ○○弾(00) 溜め1 溜め2 溜め3 (溜め4) 曲射 OO ビン 強 毒 麻 睡 接 ペ 減 ○○ビン強化 理由:~簡潔に(2~3行以内) 大剣 エクセルブレイズ 作成:集会所G★1 攻撃力1104 (火400) 防御+35 会心率10% スロット3 斬れ味 青40(白30)? 理由:G級昇格直後に採取素材だけで作成できる大剣。 高めの攻撃力、スロット3、防御力+35とG級序盤の攻略用としては十分な性能を持つ。 G級に挙がって上位武器の攻撃力では心もとないと思うのならばぜひ作っておきたい。 ☆ブリュンヒルデ 作成:集会所G★1 レア素材:大竜玉*1 攻撃力1296 毒450 会心率10% スロット2 斬れ味 白30(紫20)? 理由:リオレイア亜種と上位リオレウス亜種の素材から作成できる毒大剣。 ブラッシュデイム改から強化、この時点でエクセルブレイズを上回る。 高い攻撃力と斬れ味に加えておまけで毒もつく、スロットも2つと使いやすい。 ☆角王剣アーティラート 作成:集会所G★2 レア素材:大地を穿つ剛角*1、大竜玉*1 攻撃力1536 会心率-20% スロット1 斬れ味 青10(紫20)? 理由:全大剣中最高クラスの物理攻撃力を誇る大剣。 ただし運用には斬れ味レベル+1が必須。抜刀術【技】もあると良い。 レア素材であるディアブロスの角も大剣なら集めやすいので是非作っておきたい一本。 太刀 雪一文字 作成:集会所G★1 攻撃力726 氷380 会心率10% スロット3 斬れ味 白10(白60) 理由:作成時期が早く、G★1~2に登場する多くの氷属性弱点モンスターに担ぐことができる唯一の氷属性太刀。 運用には匠がほぼ必須となるものの、そこそこ高い攻撃力と属性値に加えてスロットを3つ持ち、使い勝手が良い。 G★2で雪一文字【銀世界】に強化でき、最終強化も含めて一切レア素材を要求されない作成難度の低さもポイント。 ☆パラジグドエッジ 作成:集会所G★2 レア素材:身も凍るクチバシ*2、大竜玉*1 攻撃力825 麻痺360 防御+20 会心率0% スロット3 斬れ味 白20(紫10) 理由:上位オススメ武器のパラコイルドサーベルから、G★1でパラコイルドエッジに、G★2でこの武器に強化できる。 汎用性の高い麻痺に加え、スロット3、防御+20が付いてくる。匠で紫ゲージがわずかながらも現れる。 ただし、匠が無いと短い白ゲージしかないので、運用には匠が必須。 ☆真・狼牙刀【寂滅】 作成:集会所G★3 レア素材:獄狼竜の天玉*1 攻撃力858 龍410 会心率0% スロット2 斬れ味 白30(紫30) 理由:攻撃力・属性値・スロット数・切れ味が高い水準でまとまった龍属性太刀。 G★3にはキークエストや古文書に古龍種が数多く登場するため、是非とも作っておきたい一振り。 イビルジョー素材はG★2時点でも探索で入手可能だが、クエストが登場するのはG★3昇格直後から。 ☆ダオラ=ストーム 作成:集会所G★3 レア素材:古龍の大宝玉*1 攻撃力891 氷530 会心率0% スロット2 斬れ味:白30(白20紫30) 理由:クシャルダオラの素材から作成できる太刀。 高い攻撃力と氷属性値を両立しており、スロットも2つ備えている。 作成時期の都合上、大老殿攻略の役には立たないが、氷属性弱点のモンスターが多数存在するギルドクエストで活躍できる。 片手剣 デッドリィポイズン 作成:集会所G★1 攻撃力322 毒280 会心率0% スロット3 斬れ味 白長(紫40) 理由:ドスイーオスの上位武器ハイドラバイトを強化して作成。レア素材一切不要で極めてお手軽。 攻撃力322はG★1最初期で作れる片手剣としては非常に高く、 汎用性の高い毒属性、超長い白ゲージに匠で短いながら紫ゲージ、極めつけのスロット3つと超優秀。 G☆3緊急くらいまではこの武器1本で何の問題もなく突っ走れるだろう。 ☆正統十字ペリスケリス 作成:集会所G★2 レア素材:濃縮重甲エキス*1 攻撃力392 水260 防御+50 会心率0% スロット1 斬れ味 白10?(紫20?) 理由:両聖十字グラディアトからの3段階強化により作成。 G★1でアルセルタス亜種と採取素材。G★2でゲネル・セルタスの原種と亜種の素材で最終強化まで可能。 その攻撃力は同時期の片手剣では破格の威力392。斬れ味ゲージも匠発動により紫が現れ、火力に関しては申し分無し。 下位武器の星紋の剣盾から地道に強化しないといけないのが最大の難点であるが、その苦労がG★2・G★3で報われるのは間違いない。 なお、レア素材の濃縮重甲エキスは上位素材なので、G級レア素材の特濃重甲エキスよりはかなり入手しやすい。 ☆狼牙剣【欲獄】 作成:集会所G★3 レア素材:獄狼竜の天玉*1 攻撃力378 龍430 会心率0% スロット0 斬れ味 白80(白130) 理由:G★2ジンオウガ亜種とG★3昇格緊急のゴア・マガラ特殊個体の素材で作成可能であり、G★3昇格直後に作成できる。 紫ゲージが現れないのが欠点だが、それでも攻撃力・龍属性値が共に高いレベルで両立している。 さらに、素の白ゲージがかなり長いため匠を外すことが出来るのが大きなメリットである。 G★3に控える古龍種モンスターへの対抗武器として役立ってくれるだろう。 双剣 ☆アイルー卿メラルー卿 作成:集会所G★1 レア素材:強力麻痺袋*6 攻撃力280 麻痺280 会心率0% スロット3 斬れ味 青(白) 理由:G★1で容易に作成できる、かつ双剣としてはスロット3で破格の麻痺値280を持つ。 4Gでは乱舞等の多段攻撃も1ヒットごとに麻痺蓄積を判定しているため、この双剣は麻痺蓄積効率がとてつもなく高い。 麻痺耐性の低いボスモンスターなら殆どハメに近い状態での持続攻撃も可能で、パーティプレイで真価を発揮しやすい。 ただし斬れ味や攻撃力は控えめなため、G★2以降は火力不足に陥ってしまい、ソロ向きとは言えずサポート寄りの武器。 ☆大旋破クロスヴェルト 作成:集会所G★2 レア素材:特濃重甲エキス*1 攻撃力378 水300 防御+20 会心率0% スロット2 斬れ味 白(紫短) 理由:G2は水が弱点のモンスターが多いためオススメ。レア素材の特濃重甲エキスが必要となる点がネックだが、 その1つ手前の大旋破クロスヴェルトまではレア素材が不要であり、通常のG級クエストで容易に素材が集められる。 その大旋破クロスヴェルトも性能は十分であるため、攻略には問題ない。 さらにその1つ手前の旋破クロスドリルは、テツカブラとアルセルタス亜種の素材がメインであり、G級昇格直後に容易に作成できる。 ☆炎焔刀イグナトル 作成:集会所G★2 レア素材:黒鎧竜の天殻*1 攻撃力336 火380 会心率0% スロット2 斬れ味:白30(白20紫30) 理由:素材交換によるアグナコトル素材で作成し、最終強化には黒グラビ素材が必要な火双剣。 強化前のノワルイグニスはG★1で作成できてレア素材も不要。 緊急ゴア・マガラやG★3キーのオオナズチ、ウカムルバス、G級完全開放のゴクマジオスと多岐にわたり活躍できる。 ☆漠喰いキロネクス 作成:集会所G★2 レア素材:大地を穿つ剛角*1 攻撃力392 麻痺150 会心率0% スロット1 斬れ味:白(紫20) 理由:レア素材である「大地を穿つ剛角」の入手難度が下がった為、作成難度は割と低め。 同じ麻痺双剣である「アイルー卿メラルー卿」に属性値で負けるがこちらは攻撃力で勝っている。 低めの属性値は手数である程度補えるため状態異常+のスキルを付けての運用よりも、真打や挑戦者などの火力スキル盛りでの運用がいいだろう。 ハンマー ☆氷鉄ハバク 作成:集会所G★1 (イベントクエスト利用) レア素材:ピュアクリスタル*2~3(前段階のコキュートス改) 攻撃力1352 氷280 会心率0% スロット3 斬れ味 白20(白70) 理由:ほとんどの素材を採取で集めて作ることができる高攻撃力のハンマー。 メランジェ鉱石はイベントクエストで旧砂漠 夜 に行くことで採掘できる。 匠無しでは白ゲージは短めだがスロットは多く、属性を考えずとも物理攻撃力で十分押せるため汎用性は高い。 狩猟笛 ☆パラハザードコール改 作成:集会所G★1 レア素材:大竜玉*1(生産)、身も凍るクチバシ*1(強化) 攻撃力1248 麻痺240 会心率0% スロット1 斬れ味 白20(白70)? 理由:攻撃力強化【大】と聴覚保護の旋律を持ち、さらに汎用性のある麻痺属性も備える。 ソロ、PT問わず活躍でき、G★2でも十分使っていける一本。 一発生産だと大竜玉、強化だと身も凍るクチバシを1つ要求されることには注意。 ランス 黒狼軍のホウテンゲキ 作成:集会所G★2 (イベントクエスト利用で集会所G★1) 攻撃力575 毒500 会心率30% スロット3 斬れ味 白60(紫20) 理由:会心を含めた高い物理火力と毒500と言う脅威の毒属性値を持ち、スロ3による高いスキル拡張性まで持つ。 問題はバサルがギルクエ限定モンスターな事とガルルガの尻尾・靭尾ともに大量に必要な事。 強化前のホウテンゲキ【厄】は地獄耳以外はG級バサル素材のため作りやすく、攻略用武器としての性能も十分。 G★1で黒狼軍に強化するにはイベントクエスト「ハンター日誌 鳥竜種の回」を利用すれば良い。 ☆アスクレピオス 作成:集会所G★2 レア素材:身も凍るクチバシ*1、大竜玉*1 攻撃力644 麻痺270 防御+25 会心率-10% スロット1 斬れ味 白40(紫20) 理由:攻撃力と斬れ味が高く、防御力も上がる麻痺槍。作成時期は少し遅いが、強化前のパラジャイロスピアも十分実用に耐える。 麻痺はランスと比較的相性のいい状態異常で、PTでのサポートや特定部位破壊用に役立つ。 欠点は下位から順番に強化する必要があること。G級までガララ槍を作成してこなかった場合、作りやすいチャルルク・アドクも検討すると良い。 海流槍エスメラルダ 作成:集会所G★2 攻撃力575 水430 会心率0% スロット2 斬れ味:白30(紫30) 理由:高い水属性値と汎用性が高めの武器スロ2に匠紫30のため非常に扱いやすい水ランス。 G★2の敵には水属性弱点が多いため、有効な攻略用武器。 ネックはG★1のザボア2頭をクリアしてガノス亜種が出現するように拡張しなければならない事と バサルモス亜種、イャンガルルガの素材が必要な事。 後者はイベントクエストで緩和可能だが、環境がない場合ギルクエ限定モンスターとなる。 ☆THEパラディン 作成:集会所G★3 レア素材:黒蝕竜の天鱗*1、天廻龍の天鱗*1 攻撃力575 龍560 会心率45% スロット1 斬れ味 白70(紫40) 理由:ゴア・マガラ、シャガルマガラの素材から作る龍属性ランス。 十分な斬れ味と高い龍属性値、非常に高い会心率を持ち、会心期待値込みの物理攻撃力は約639となる。 欠点は天鱗が2種必要で作成難度が高いこと。ゴアは通常出現クエストがないため、イベントクエストを利用するといい。 ガンランス ウルクスラヴィーネ 作成:集会所G★1 攻撃力483 氷430 拡散Lv3 会心率0% スロット3 斬れ味 青(白) 理由:制作難易度が低くレア素材を特に必要とせず、スロット3でスキルの自由度も高い。 ガララアジャラ原種/亜種を狩る事でウルクスアヴァランガに強化すれば、拡散Lv4の火力へ上がるのも大きい。 砲撃主体の立ち回りが利点なので、斬れ味+1や業物スキルでゲージを維持するスキル構成をセットにすると尚良い。 ただし、G★3ともなれば力不足が否めないので、ダオラ=テンペスタ等の他ガンスに任せた方が良いだろう。 デオス・オシリス 作成:集会所G★3 攻撃力529 龍760 放射Lv4 会心率0% スロット3 斬れ味 白(白) 理由:凄く風化した銃槍を強化して制作できるガンランス。龍760という圧倒的な属性値が魅力。 オベリスクからの強化に太古龍骨が必要なためG級古龍種を狩る必要があるが、この高い龍属性値は古龍の多いG★3では非常に役立つ。 スロットが3つも開いている為龍属性攻撃強化などのスキルも追加しやすく、また砲術スキルを発動させれば戦闘街における古龍戦においても活躍できる。 攻撃力はG級最終強化にしては低く、斬れ味も白どまりなため龍属性が有効でない相手には無用の長物になる為注意。 スラッシュアックス ジェネラルアーム 作成:集会所G★1 攻撃力1188 (火420) 強撃ビン 防御力+20 会心率0% スロット2 斬れ味 青40(白40) 理由:採取ツアーで掘れる鉱石素材だけで作れる汎用武器。一発生産も可能。 高い攻撃力と強撃ビンを兼ね備えており、スロットも2つ。防御面も多少はカバーしてくれる。 覚醒で火属性を付けることができ、火属性弱点でG級武器を作れるモンスターは複数いるため、覚醒を発動させるのもアリ。 ☆大虎口ザボアラギ 作成:集会所G★2 レア素材:特濃重甲エキス*1 攻撃力1458 麻痺240 強撃ビン 会心率0% スロット0 斬れ味 白(紫20) 理由:G★2前半、ゲネル亜種までの素材で作成できる、麻痺&強撃ビンの攻撃力に優れた剣斧。 麻痺は比較的幅広いモンスターに有効で、斧モードでも麻痺値を累積できるため 剣ゲージをキープした状態で麻痺させ一気にラッシュを決めることも可能。 ☆ステアライズ=ワンド 作成 集会所G★3 レア素材:古龍の大宝玉*1 攻撃力1458 毒300 強撃ビン 会心率0% スロット3 斬れ味 白(紫40) 理由:状態異常武器としては高めの攻撃力に良質な切れ味を併せ持つ剣斧。 さらに汎用的に使える毒属性に強撃ビン、嬉しいスロ3と隙がない。 下位の蛮族の剣斧から強化するか、猛者の戦斧を生産(要 幻鳥竜玉)する必要があるが、その手間に見合った一本である。 操虫棍 リーパーズストローク 作成:集会所G★2 攻撃力713 毒400 会心率20% スロット1 斬れ味 紫20 理由:毒属性武器なので、相手を選ばず運用出来る。 レア素材無しで作りやすく作成難易度は低い。 しかも斬れ味レベル+1は不要なので繋ぎの武器としては十分な性能を持つ。 猟虫も最終形態のものを扱うことができるため、猟虫飛ばしの使い勝手も格段に向上する。 ☆アヌビス 作成:集会所G★2 レア素材:大地を穿つ剛角*1 攻撃力961 (龍180) 会心率-10% スロット2 斬れ味 白(紫20) 理由:G★2時点で作成可能な最高クラスの物理攻撃力を誇る操虫棍。 ただし運用には斬れ味レベル+1は必須。できれば業物も欲しい。 イビルジョーの素材が面倒だが、レア素材はあまり要求されないので作成難易度は高くない。 覚醒を付けても属性値は180なので、覚醒を付けるよりは他の火力スキルを付けたほうがいい。 チャージアックス シュヴァルツスクード 作成:集会所G★2 攻撃力936 (麻痺240) 榴弾ビン 防御+35 会心率0% スロット3 斬れ味 白(紫10) 理由:G★1最序盤で活躍するブラックフルガード改から、ネルスキュラ亜種の素材と鉱石にてG★2の早い段階で強化できる。 イベクエを駆使すればG★1でも何とか作成可能。 十分な攻撃力を持ち、覚醒すると麻痺武器としても運用できる性能でG★3・最終装備までの繋ぎとして十分すぎる一本。 ただし、覚醒の発動はG★2の段階では負担が大きいため、装備と相談してデザートローズと使い分けよう。 ライトボウガン 流弩ガノシュトローム 作成:集会所G★2 攻撃力351 防御+42 会心率0% スロット1 リロード速度 やや速い 反動 やや小 ブレ 無し 速射 水冷弾[3]小、Lv1麻痺弾[2]大、Lv2睡眠弾[2]大 理由:水冷弾の他に状態異常2種が速射でき、取れる戦法が多い。 装填数は少ないものの、貫通弾・散弾の全レベルに対応しており、反動もやや小なので無反動で撃てる。 ロアルフラッドからの強化で制作可能。強化段階は多いが部位破壊限定などの素材は一切使用しない。 最終強化に必要なガノトトス亜種はG★1『高難度:化け鮫達、釣場に参上』をクリアすると漁獲マシーンで出現するようになる。 ☆蒼火竜炎舞砲【忌火】 作成:集会所G★2 レア素材:黒鎧竜の天殻*1 攻撃力390 会心率0% スロット1 リロード速度 普通 反動 中 ブレ 無し 速射 LV2通常弾(4,小)、LV1徹甲榴弾(3,中)、火炎弾(3,小) 理由:今作では徹甲榴弾+砲術スキルの優位性こそ薄れたが、ソロ用としては有用なライトボウガン。 ただし、通常弾速射数が3から4に上がってしまったお陰で、硬直時間が地味に増えてしまった点には注意が必要。 強化前の蒼火竜炎舞砲はレアアイテムを必要とせずにG★1で作成可能なので、G★1序盤から活用出来るだろう。 ヘビィボウガン 炎戈砲アグナコルピオ 作成:集会所G★2 攻撃力450 防御+20 会心率0% スロット1 リロード速度 遅い 反動 やや小 ブレ 無し しゃがみ撃ち LV1貫通弾(20)+2 LV2通常弾(30)+3 LV3徹甲弾(9)+0 火炎弾(20)+1 理由:素材交換で作成可能なアグナコトルのボウガン、上位から強化していく必要あり。 反動やや小のため反動軽減スキルなしで貫通弾運用可能。通常貫通共に装填数は多く、攻撃力も高い。 同時期に作成可能な防具のハプルXシリーズで装填速度を補えるため、併せてオススメしたい。 弓 ☆クォーツライト 作成:集会所G★1 レア素材:大竜玉*1(生産のみ) 攻撃力312 会心0% スロット3 溜め1 拡散3 溜め2 拡散4 溜め3 連射4 (溜め4 連射4) 曲射 爆裂 ビン 強 毒 麻 ペ 麻痺ビン強化 理由:G★1で作れる連射弓としては不満のない攻撃力で、スロ3、麻痺ビン強化もありがたい。 上位ザポア弓からの強化ならザポア亜種素材のみで、大竜玉が不要。 一発生産もザポア亜種素材+大竜玉のみと容易なため、ザポア弓を持っていない場合も問題ない。 さらにG★2でゲネル亜種を倒せばクリスタルルードへと強化でき、G★3はこれ1つで済む程度には強い。
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アルセダインの廃墟 適正レベル:28 授与NPCの名前:アルセダインとその調停 授与NPCの所在:エステルディン(デアブーンの隣の建物内。エピック三巻を進めた後はアイストゥエンのいる建物) 前提クエスト:―― 派生クエスト:―― 授与ダイアログ 本の表紙には「アルデュリンとその植民地」というタイトルが刻印されている。本の表紙は、多くの人の手に触れられたように擦り切れている。折り目のつけられたページがすぐに開き、そこにはこう書かれている」 「…当時のアルセダインの北東部では、ファイブ・タウンズと呼ばれる五つの大きな集落が栄えていた。それは、フォルノストの南のヘネス・ルーン、古代の川にまたがるデュインタム、北の丘にあるカルノグリン、湖の地にあるオスト・アルデュリン、そして今はエステルディンと呼ばれるドリンディアだ」 「私たちは北連丘の野伏にこの五つの町すべてを訪れ、初めの石のありかを突き止めるよう奨励している。自分たちのルーツを忘れないでいることは重要なんだ…」 背景 アルセダインの五つの町の初めの石を説明している本を見つけた。今ではほとんどが廃墟となっているが、これらの町は「フォルノストの南のへネス・ルーン、古代の小川にまたがるデュインタム、北の丘にあるカルノグリン、湖の地にあるオスト・アルデュリン、そして今はエステルディンと呼ばれるドリンデュア」だ。 目的 目的1 アイストゥエンに話しかける アイストゥエンに五つの町の本について尋ねる 目的2 今はエステルディンと呼ばれるドリンディアの創建の碑を見つける 今ではエステルディンと呼ばれるドリンディアの創建の碑を見つける 目的3 アイストゥエンに話しかける アイストゥエンと、五つの町の本についてもっと話そう 目的4 ヘンネス・ルーンの創建の碑を見つける-ドゥインサムの石を見つける-カルノグリンの創建の碑を見つける-オスト・アルドゥリンの石を見つける 残りの創建の碑を発見する 目的5 アイストゥエンに話しかける アイストゥエンところへ戻り、あなたの探索の話を伝える 0/ 報酬 固定報酬 指輪:タリンゴール 選択可能な報酬 ―― 経験点 経験点:3123XP 攻略情報 創建の石がある廃墟はミナス・ブルン、オスト・ラゴロス・オスト・ガルマー、メレノスト、エステルディン コメント/ヒント等 アップデートでクエストの手順変更。(中途だった場合は自動破棄) 本を見つけてアイストゥエンに話しかけた後、エステルディンの石を調べて報告、その後に他の4つを探しに行く。 -- 名前 コメント